子どもオンブズ・コラム 令和8年3月号 退任のごあいさつ
ページ番号1024215 更新日 令和8年4月6日 印刷
退任のごあいさつ
本年3月末日をもちまして、オンブズパーソンの職を退任いたします。
川西市の皆様、本当にありがとうございました。この3年間を振り返り、特に印象深かった事項を2点報告いたします。
第一に、私が就任した2023年4月、こども家庭庁が設置され、こども基本法が施行されたことが挙げられます。それを契機に、川西市子どもの人権オンブズパーソンの取り組みが再評価されたことです。『子どもオンブズ・レポート2023』(以後『レポート2023』と表記)では、「川西市における『こども基本法』制定の意義」として3項目を論じ、その一つとして「国の制度の方向性を示す公式文書であるこども大綱において初めて、自治体によるオンブズパーソン等の相談救済機関について触れるとともに、国がその取り組みを後押しすると述べたこと」を取り上げました。
具体的には、「こどもの権利が侵害された場合の救済機関として、地方公共団体が設置するオンブズパーソン等の相談救済機関の実態把握や事例の周知を行い、取組を後押しする。」(『こども大綱』15ページ)と示しています。私は、これまで長らく子ども基本法を制定してこなかった政府が、こども大綱において、オンブズパーソンの取り組みを後押しする、と明記したことは日本において常に国際人権の基準(グローバル・スタンダード)に沿って取り組んできた川西市にとって、大きな成果である、と感じました。レポートでは、20年以上にわたる川西市の取り組みが、さらに他の自治体のモデルとなるために、いくつか問題提起をさせていただきました。共通することは、川西市の子ども施策のあらゆる機会において、子どもの意見を聴き、その意見を施策に反映させる仕組みをつくっていただきたいということでした。
この3年間、川西市子どもの人権オンブズパーソンには全国の行政・議会・団体・メディアからの取材や視察が増加し、2025年10月にはこども家庭庁職員による視察も実現しました。また、相談救済機関の設置自治体数も2023年10月時点で45から、2026年2月には60超へと増加しています。これらは、川西市子どもの人権オンブズパーソンを取り巻く環境が、全国の地方自治において点(すなわち、希少な取り組み)から面(すなわち、地域ブロックごとにネットワークが形成される状態)へ展開していくという著しい変化を示しています。もし叶うならば、川西市での経験を活かし、今後も関西地域の子ども相談・救済機関のネットワーク形成に貢献したいと考えています。
第二に、川西市こども・若者参加条例への問題提起についてです。私たちは2024年3月より、川西市こども・若者参加条例策定作業の開始を認識し、2024年5月以降、川西市こども未来部担当者との複数回の対話および意見書の提出を行いました。オンブズパーソン着任当初より、市長部局や教育委員会は要請に対して、迅速に対応して下さっていました。とりわけ本条例制定過程では、行政と対立的になるのではなく、対話の重要性を強く認識しました。『レポート2024』においては、条例に対する所感および制定後の期待を記載しました。さらに、オンブズパーソンとしては単に意見書を提出するのみならず、チームとして子ども参加の実践を積み重ねてきました。具体的には、小学校での「オンブズ・カフェ」(『レポート2024』)、中学校での権利学習(2023年度からの取り組み)、「部活動の社会移行」に関するヒアリングおよび「川西市子どもの権利かるた」の制作(『レポート2025』)など、多岐にわたる活動の一端に関わらせていただきました。
在任中3年間、川西市の子どもたちから多くのことを知り、学びました。心より感謝します。十分に職責を果たせたか自省の念もありますが、今後とも川西市子どもの人権オンブズパーソン制度を応援していきたいと願っています。
皆様の益々の発展を心より祈念申し上げ、退任の挨拶とさせていただきます。
執筆 オンブズパーソン 浜田 進士
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