子どもオンブズ・コラム 令和5年4月号 はじめまして

このページの情報をツイッターでツイートできます
このページの情報をフェイスブックでシェアできます
このページの情報をラインでシェアできます

ページ番号1017900  更新日 令和5年5月15日 印刷 

就任のごあいさつ

浜田オンブズパーソン
浜田オンブズパーソン イラスト

 こんにちは!浜田進士と申します。この4月から川西市子どもの人権オンブズパーソンをつとめさせていただくこととなりました。どうかよろしくお願いいたします。 

 現在、私は奈良市内で自立援助ホーム「あらんの家(男子ホーム)」「ミモザの家(女子ホーム)」という居場所を運営しています。
 自立援助ホームとは、虐待などを受けて家庭で暮らすことができない15歳〜おおむね20歳の子ども・若者たちを支援する小さな居場所(各定員6名)です。個室を提供し、生活・就労・就学支援・退居者支援・社会的自立の促進をおこなう厚生労働省の社会的養護・児童自立生活援助事業で、全国には262ホーム(2023年4月1日現在)があります。子どもシェルターとよく似ています。
 私は10年前に奈良で初めての自立援助ホームを仲間と開設し、男女あわせて72名の10代後半の子どもたちをあずかってきました。すでに65名の子どもたちが巣立っています。子どもたちの多くは、保護者からの支援を受けることができないまま仕事につきアパートを借りて、ひとり暮らしを続けています。なかには、いったん高校を中退して、公立の通信制高校に編入学する人、結婚して子育てをしている人もいます。

 これまで私は、20歳代から日本ユニセフ協会や国際子ども権利センターなど子ども支援の現場で働いてきました。40歳を過ぎて、子ども支援の実践で学んだことを「実践知」にしたい、ユニセフが提唱する「子どもにやさしいまちづくり」に活かせないかと悩んでいた時に、2003年大学院で学び直す機会をいただきました。

 研究テーマは、1998年12月に日本で初めて誕生した「川西市子どもの人権オンブズパーソン制度」を選びました。当時の川西オンブズの事務局にご協力いただき、子どもはどのようにして権利を回復することができるのか、救済はどのようにして成り立つのか、子どもの語り(支援を受けた子どもへの聞き取り調査)を通して、オンブズパーソン制度の特徴を明らかにさせていただきました。
 それは、法制度(条例)の枠組みのなかで支援活動(相談、調整、調査、勧告、制度改善)が担保され行使できることが、子どもたちの「私事的・個人的な問題」を「社会的・公的な支援の課題」へと捉え直していけることです。

 大切なことは、子どもは「自分が問題解決の主人公」であると実感できたときに、子どもの権利回復はより積極的にすすむ、ということです。関係の中で傷ついた子どもは、関係を結びなおすことで、チカラを取り戻していくことを、子どもオンブズくらぶに相談に来ていた子どもたちから教えていただきました。

 20年たって、その川西市子どもの人権オンブズパーソンにならせていただくことになり、夢のような気持ちになっています。
 子どもは存在するだけでチカラがある。どんなに傷ついた子どもも必ず回復できる。そして、目の前のたったひとりの子どもが元気になることが、川西のまちを変えていく契機になる、と私は信じています。

 他のオンブズパーソンや専門相談員そして事務局のみなさんと川西市のために取り組ませてください。

執筆 オンブズパーソン 浜田 進士

より良いウェブサイトにするために、ページのご感想をお聞かせください。

質問1:このページは分かりやすかったですか?
質問2:質問1で(2)(3)と回答されたかたは、理由をお聞かせください。(複数回答可)


 (注)個人情報・返信を要する内容は記入しないでください。
所管課への問い合わせについては下の「このページに関するお問い合わせ」へ。

このページに関するお問い合わせ

子どもの人権オンブズパーソン事務局

〒666-8501 川西市中央町12番1号 市役所5階
電話:072-740-1235 ファクス:072-740-1233
子どもの人権オンブズパーソン事務局へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。