子どもオンブズ・コラム 令和7年4月号 はじめまして

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ページ番号1022290  更新日 令和7年4月28日 印刷 

就任のあいさつ(相談員)

田中相談員
田中相談員 イラスト

 はじめまして。
 4月より相談員をさせていただきます田中智子(たなかともこ)です。
 ニックネームは、Tanaka Tomokoなので「T-2(ティーツー)」 です。よろしくお願いします。

 私は25年ぶりに福岡県より故郷の川西市へ戻ってきました。
 さて、ここで問題です。 「全長195メートル、重さ約16,300トン」と言われたら、何を連想しますか? 恐竜?大型クレーン?
 正解は、今回私が福岡から利用したフェリーの大きさです。 100メートル走が2回ほど走れる長さなんですよ。大きすぎて近くでは船だと思えないくらいです。
 スピードは、時速約43キロメートル(23.5ノット)。自動車の速度と同じくらいで瀬戸内海を一晩かけて進みます。大きな船なので、ほとんど揺れは感じません。船内にはレストランや大浴場、売店などがあります。乗船客は部活動で試合に行く学生さんや乳幼児連れのご家族、車椅子に乗ったパートナーを介助されている夫人、ペットと一緒に旅行されているファミリーなど様々です。今の時代、どんな状況にある人でも旅に出ることができるのですね。
 一方、デッキに出ると船内とは大違いです。瀬戸内海の波は静かですが、夜の海は真っ暗で、船はザーザーと白波を立てながら進みます。白波に混じってどこから来たのか、ペットボトルがクルクルと回りながら激しく波にもまれて必死で浮いています。それをぼんやり見つめながら自分の人生を振り返りました。

 私が子どもだった頃は「皆と一緒(同じ)が良い」と言われる時代でした。そんな風潮の中で、私は見た目も考えも「変わっている」と言われる子どもだったため、なぜ同じじゃないといけないの?と納得できない思いを持っていました。幸いにも両親が「他人は他人、自分は自分」と事ある毎に言ってくれたおかげで「皆と同じじゃオモシロクナイ」と思える性格になり、周りの目を気にせず伸び伸びと育ちました。

 おとなになり、結婚を機に福岡に行く事になった際には、両親が心からは賛成していないということもわかってはいましたが、反抗的で意地になっていました。初めての福岡では方言や地域性が理解できず、知人もいないという状況でした。そんな中での妊娠・出産は、私にとって人生最大の難関でした。
 目の前のフニャフニャの赤ちゃんに触れるのが怖い、泣いても理由がわからない、抱いても泣き止まない、学校で習ったことも無く、どうしてあげたら良いのか分からない。育児本には「その子のペースで」と腑に落ちない説明が多く、抱っこしても泣き止まない時は「ごめんね。母親失格だわ」と思い悩む日々でした。

 そんな日々から救われたのは、市が運営委託している「子育て広場」の存在でした。そこでは優しく声をかけてくれるスタッフ、ゆったりと過ごせるフリースペース、赤ちゃんをあやしてくれるボランティアさんなどに恵まれ、リアルな悩みや愚痴を言い合えるママ友にも出会うことができました。徐々に不安が解消され、子どものお陰で繋がりができ「人の大切さ」に気づくことができました。

 そして、この4月より相談員をするにあたり、自己の経験から「繋がること」「小さな声にも耳を傾けよう」をテーマに、一人一人の思いや考えをしっかりと聴き、ベストを尽くしていきたいと思っています。 よろしくお願いします。

執筆 相談員 田中 智子

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