試行することの大切さ

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ページ番号1023463  更新日 令和7年12月5日 印刷 

試行することの大切さ

教育長メッセージ

川西市立東谷中学校3年生と市長・教育委員会との意見交流会

 今年度も中学生と市長・教育委員会との意見交換会が開催されています。11月7日には川西市立東谷中学校で開催され、「食生活からより良い生活に」「温もりを感じたい〜トイレの環境改善について〜」の二つについて提案がありました。

 「食生活からより良い生活に」では、(1)給食・弁当の選択自由化、(2)牛乳の選択の自由化、(3)食品自動販売機を校内に設置、という具体的な意見が提案されました。(1)給食・弁当の選択自由化については、食の好みは個人によって違うものであり、選択できる余地があることは理解できるものの、給食の選択が少なくなれば給食センターの運営は難しくなる現実があります。また、澤野教育委員からは弁当をつくる家庭の負担についても質問が出ました。(2)牛乳の選択の自由化については、目標として定められた栄養価を満たすためには牛乳がコスト面から考えた時に有用であることをお話ししましたが、個人的には牛乳が体質に合わず飲むことができない生徒が一定数いること、そもそも和食に牛乳が合うのかなどの観点や、それらの観点から実際に残食が多い現状があることなどを踏まえ、教育委員会としても牛乳の選択制や代替食品の提供などを考えていく必要があると回答させていただきました。(3)食品自動販売機の校内設置は、社会教育施設としての学校のありかたや部活動の社会移行、朝食を摂らない生徒への配慮などの観点からも考える余地があると思いますが、同時に自分たちでルールを作りそれを守る意識や体制づくりも求められます。その点も共に考えながら検討していきたいと謂います。

 「トイレの環境改善」については、主に「便座を温かくしてほしい」というのが主な意見でしたが、意見交流の中では「和式トイレは不要」「荷物を置く棚が必要」「トイレの臭い」などのさまざまな意見が出されました。なかなか家庭用トイレのような環境改善は難しいとは思いますが、今後のトイレ改修の目安となる意見交流でした。

 代表としての提案選定の過程がしっかりとしているからでしょうか、提案に対しての賛成意見だけでなく反対意見についても考慮されている発表でした。意見交流の場が生徒の探究学習の発表の場につながっていくことも、学びとして意味のあることではないかと感じました。また、意見交流会とは直接関係ありませんが、東谷中学校ではルールメイキングが進み、学生服も含めた服装の選択・自由化が試行されています。こうした取り組みではいつでも、「生徒の規範意識が緩むのではないか」「授業に集中しないのではないか」といった不安や心配の意見が出されますが、交流会を見る限り、生徒たちはTPO(Time[時]・Place[場所]・Occasion[場合])を考えた言動、そういった緩みや乱れは感じられませんでした。生徒たちが自分たちの提案を自分たちで検討し、試行していくなかで、教職員や保護者・地域のかたがたと意見を交流しより良い取り組みに高めていってほしいと思います。

 

川西市立川西中学校3年生と市長・教育委員会との意見交流会

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