令和6年2月5日　「学びの探究」特別研修

「学びの探究」特別研修

教育長メッセージ

　2月5日にオンラインを活用し「学びの探究」特別研修として、横浜創英中学・高等学校の工藤勇一先生に講演をいただきました。表題は「こどもの自律を支える学校経営〜生徒指導の手法・保護者対応〜」。学校でのさまざまなトラブルを解決するために教職員が中心となって関わりすぎることで、トラブルの当事者である子どもの問題解決能力の育成を阻害し、保護者はその解決に不満をいだき、解決に乗り出した教職員が疲弊する、という現在の構図の問題点と、それを克服するための手法について、具体的な例を題材にお話をいただきました。

　実はこの講演、10月末に宝塚市教育委員会主催で開催された「阪神7市1町教育委員会連合会」での工藤先生の講演の第2弾として企画されたものです。「子どもたちに主体的な学びを　子どもたちに主体的な学校運営を」という理念の下、千代田区立麹町中学校校長として、定期考査や宿題の廃止、学年担任制など今までの学校教育のあり方を見直してきた工藤先生のノウハウを、川西市の教職員にも直接学んでほしいと企画しました。具体的な生徒指導の手法の背景には、教師が先頭に立って子どもに指示をして課題解決を図るのではなく、子どもの主体性を信じ子どもたちに民主主義を支える力を養ってほしいという、工藤先生の強い意志が感じられました。

　「教育はサービスではない、共に学び共に成長していく営みである」という原点に立ち返って、現に教育に携わる者だけではなく、子どもの豊かな学びを支援しようとするわたしたちすべてのおとながもう一度考えるべき課題であるように思います。