広報かわにしmilife(みらいふ)2020年1月号特集 対話からはじめるまちづくり(ホームページ版)
ページ番号1010123 更新日 令和2年2月26日 印刷
あなたの思いがあれば、めざす姿を変えることができます
市では皆さんの意見をもとにまちをつくる取り組みを始めています
これからどんなまちづくりが必要なのか、一緒に考えてみませんか
新春対談 市民とつくるまちづくり さあ、かわにし新時代へ
能勢電鉄株式会社社長 城南雅一さん
平成26年能勢電鉄株式会社代表取締役社長に就任。平成30年から市観光協会会長も務め、観光の振興や地域の活性化などに取り組む
中小企業診断士 山本利映さん
リネンサプライ業、非鉄金属商社、建設業界の勤務を経て、平成29年4月に中小企業診断士として独立。2児の母親
川西市長 越田謙治郎
平成14年川西市議会議員選挙に初当選。平成23年から兵庫県議会議員を務め、平成30年川西市長就任
かわにし創生総合戦略推進会議委員
学識経験者や事業者などで構成。総合戦略の策定にあたり意見を述べる
市民とともに考える まちづくりの未来
住宅都市である川西の財産は市民の力
越田市長(以下越田) 市長に就任して1年2カ月。多くの人と接する中で、改めて市民の皆さんの大きな力を感じています。
城南さん(以下城南) 川西には親切な人が多いですよね。能勢電鉄の車内で体調を崩された人がいると、周りの人が寄り添って介抱してくれることがよくあります。
山本さん(以下山本) 広報誌令和元年12月号でも紹介されていたように、元気な人も多いですよね。「かわにし音灯り」などのイベントを立ち上げ、自分たちで盛り上げようと頑張っている人も多いと感じています。
越田 自分たちで行動を起こそうとする人が多い。それが、住宅都市である川西市の財産だと思っています。そんな市民の皆さんとまちの将来について一緒に考えていくために始めたのが、「かわにし市民会議」です。
市民が参加する新たな会議を発足
越田 まちづくりの計画は、これまで市主導で作ってきました。しかし、市民と一緒に作れば、それをきっかけにもっとまちづくりに関わってくれるようになります。また、職員も計画を形にする責任感が強くなります。そこで、令和2年度からスタートする「第2次川西市総合戦略」の策定に向け、市民会議を開催しました。予想以上に多くの人が参加してくれたので驚きました。
山本 今回の市民会議は、無作為抽出だから参加しやすかったんだと思いますよ。関心はあっても手を上げにくいという人も、参加できたんじゃないでしょうか。
城南 企業でも、多様化するニーズに対応するため利用者の声を大切にしています。自治体でもそれは同じだと思いますね。
山本 市民が自分で考え、意見を出す。すると職員だけでなく市民にも責任感が生まれ、他人事ではいられなくなります。市民も行政も自分事で考えることにつながる、いい取り組みだと思います。
実行・検証・改善がまちの信頼につながる
越田 市民会議では本当に多くのアイデアをいただきました。お2人には、市民会議からの提案をもとに意見をいただきましたが、いかがでしたか。
城南 清和源氏の歴史などを活用した提案に注目していました。市の歴史や文化について、詳しい人が多かったように感じます。
山本 まちづくりに対して、日頃からさまざまな考えを持っている人が多いと感じました。提案の中には、川西の環境の良さを活用した提案がありましたね。
城南 市民の意見で作られた計画を実行し、検証する。できなかったところは改善して取り組む。そのサイクルを繰り返すことが、市政への信頼につながるのではないでしょうか。
越田 多くの人に関わっていただいたことで、大きな責任も感じています。できたことだけでなく、できなかったことなども含めて進捗状況は随時報告していきたいと考えています。
変化するまちづくり 市民の声を大切にしたい
城南 今、川西には変化が訪れているように感じます。新名神高速道路が完成し、川西に興味を持っている企業もあると聞きます。働きやすい環境が整えば、定住する人が増えてきます。そんな時だからこそ、市と企業が協力していければもっと良いまちづくりができると思います。
山本 市民がまちづくりに参加する機会が増えているような気がします。市民会議のような新しい市民参加の取り組みは続けてほしいです。
越田 新しい川西のまちづくりには、もっと市民の参加が必要です。市民会議を開催したことで、機会があれば参加してくれる人は多いと分かりました。今回参加できなかった皆さんにも意見を出してほしいです。今後もさまざまなテーマで一緒に考える機会を増やしていきたいですね。市民とともに歩むという姿勢で、持続可能なまちづくりをめざしていきたいと考えています。
まちづくりを「自分事」に
かわにし市民会議を開催
市の3年間の計画を作るため、市民による議論が行われました
会議に参加した4人にまちづくりへの新たな関わり方について話を聞きました
市民が考える3年間の計画
今年度、初めて開催した「かわにし市民会議」。市が3年間で重点的に取り組む戦略をまとめた「第2次川西市総合戦略」の策定に向けて議論されました。
参加を希望したのは、市民163人。無作為に募集したところ、16歳から89歳まで幅広い年代の参加者が集まりました。無作為で募集する場合の平均参加率は約4%といわれていますが、川西市では8・2%と2倍以上。まちづくりに関心のある市民の割合が高いことが明らかになりました。
生活に密着した課題を議論
会議のテーマは、「産業の活性化」「子育て・教育の充実」「住宅都市としての魅力向上」「文化・歴史の活かし方」「やりがいの持てる地域活動の促進」の5つ。6月から11月までに6回開催しました。
各グループから、まちの課題やより良いまちづくりについて具体的な提案が集まりました。第2次川西市総合戦略(案)には、それらの内容が盛り込まれています。
60%以上が40代以下 全世代で考える会議
無作為で参加者募集。参加希望者のうち、63.8%が40歳代以下。男性は44.2%、女性は55.8%でした。これまで意見が集まりにくかった若い世代の声も反映されています。
将来に役立つ情報が聞ける 高校生でも話せる場
市民会議には家族が「行ってみたら」と後押ししてくれたので、参加しました。「聞いたことは教えてね」と家族も市の計画作りに関心があったようです。
最初は、高校生は相手にされないと思っていました。でも、マイクを回してもらい、話しやすい状況をつくってくれたんです。勇気を振り絞って発言すると、他の参加者の皆さんは真剣に聞いてくれました。同学年の子もいて安心できました。
普段の生活で話すことのない世代の人たちの話を聞き、いろんな情報を得ることができました。福祉の仕事に興味があったので、地域活動やボランティア活動の情報を知れてよかったです。これからは積極的に地域活動やボランティア活動に参加してみたいですね。
今回の市民会議で市に関心がある人が多いと分かりました。私たちの意見で、どうまちが変わっていくか楽しみです。
知れば知るほど面白い まちを変えることを実感
15年前に関東から引っ越してきたのですが、川西には「いちじく畑が多い」という印象しかありませんでしたね。市との関わりも「一庫マラソン」や「川西まつり」への参加ぐらい。仕事が忙しかったこともあり、行政にはあまり関心がなかったんです。
でも、会議で多田神社や加茂遺跡など川西の歴史を知っていくうちに、市のことをもっと知りたくなりました。グループのメンバーから出たご当地かるたの提案が面白そうだったので、実際に「川西かるた」を作ってみたんです。「あ」は「ID野球の申し子古田敦也」にしました。川西には、文化や歴史だけでなく、さまざまな魅力があることも再認識しましたね。
休日に行われたので、会社勤めの私でも参加できました。この会議を通して、川西を良くする手助けができているように感じています。子どもたちにもぜひ、このような経験をしてほしいですね。
意見を伝えたからこそまちのこれからは自分ごと
子ども連れでも参加できると書いてあったので参加を決めました。毎回発言する機会があって、メンバー同士で盛り上がりました。市内に顔見知りが増えたのも良かったです。
仕事で会議をすることはあっても、全く違った意見の人と議論する会議は初めてでした。子育てや教育に対するさまざまな意見を聞けたのはよかったですね。他府県の情報が得られたのも有意義でした。
家で会議の様子などを話していると、夫も「発言できるなら市民会議に出てみたい」と興味を持っていました。このような市民が参加できる取り組みはずっと継続してほしいですね。
自分が言ったことがこれからどうなるのか、とても関心があります。また、発言したことに対する責任も感じています。今後は話し合ったことを思い出しながら、自分ごととして地域や学校の活動に関わっていきたいですね。
生まれ育ったまちへの思い伝えて活躍できる場所
私は川西生まれ川西育ち。ずっとこのまちを見てきました。しかし、仕事や旅行で他府県に行くと、川西のことがほとんど知られていないことを知ってがっかり。愛着のあるまちだからこそ、知名度を高めたいと考えていたんです。
川西に対する思いがあっても、これまでは伝える機会はほとんどありませんでした。今回の会議はその思いを伝え、まちづくりに生かすチャンスだと思い、参加を決めました。
約半年間で産業の活性化について議論しました。企業や集客施設の誘致、働き方改革、特産品などさまざまな視点で意見を交わしました。幅広い世代の意見を聞くことができ、いい刺激にもなりました。
このような会議を通して、高齢者の活躍の場が増え、世代を越えた交流を進められるまちになってほしいですね。今後も、役に立てることがあれば参加したいと思います。
対話でさらに前進
タウンミーティングで意見交換
一人一人との対話がまちを動かす力になります
かわにし市民会議の提案を受けて作っていく総合戦略。まだ完成はしていません。ここからさらに、市民の皆さんの意見を取り入れ、より良いものにしようとしています。
令和元年12月には、総合戦略などをテーマに市内全中学校区7カ所で、タウンミーティングを開催。地域活動の担い手不足や災害対応など、さまざまな意見が集まりました。
タウンミーティングとパブリックコメントの皆さんの意見を受け、総合戦略を完成させます。市が3年間でめざす戦略づくりに、協力してください。
タウンミーティング参加者にインタビュー
市長と意見交換ができる機会 まちの声に共感
今までこのような機会に参加したことはありませんでしたが、同世代の市長と直接話せるところに興味を持って参加しました。
皆さんが出された質問には自分が聞きたかった話題もあり、同じ住民同士で情報を共有できたのが良かったですね。私も子育てや教育に関する質問をしましたが、市の方針が聞けて良かったです。
タウンミーティングは私たちの思いを市に伝えるチャンスだと思いました。誰でも参加できるので、もっと参加者が増えればいいですね。
市民とともに考えた4つの重点戦略 総合戦略の一部を紹介
今後3年間で重点的に取り組む内容を盛り込んでいます
私たちが住むまちの新たな計画を作るためにあなたの声を聞かせてください
重点戦略1 子どもたちの成長を支えあえるまちづくり
施策の方向性
- 妊娠期から子育て期における育児の不安を解消し、安心して出産・子育てができる環境の充実
- 保育施設や留守家庭児童育成クラブの充実を図り、仕事と家庭生活を両立できる環境の整備
- 子どもたち一人ひとりが個性を伸ばし、豊かな人間性や社会性などの生きる力を育むための環境を充実 など
重点戦略2 誰もが力を活かせるまちづくり
施策の方向性
- 活動団体などが情報発信できる環境を整備。市民と地縁・市民活動団体がつながり、気軽に活動できる仕組みを構築
- 市民が活かしたい能力とそれを求める人や団体をつなぐ仕組みを構築
- 育児や介護などの隙間時間を有効に活用し、自宅やその近くで仕事ができる環境の整備 など
重点戦略3 安全で安心して暮らせるまちづくり
施策の方向性
- 防災・防犯の知識や災害時に危険な場所の情報を伝える環境の整備
- 良好な住環境を維持するため、空き家の発生予防の仕組み作りや空き家の利活用の推進
- 便利に安心して暮らせるよう、民間事業者や地域との連携協力による新たな交通体系の仕組みを構築 など
重点戦略4 愛着のもてるまちづくり
施策の方向性
- 「清和源氏発祥の地」「黒川の里山」「いちじく・桃・栗」などの地域資源を活用し、市の特徴を知る環境を整備
- 地域資源の活用にあたって、民間事業者などの協力による、まちの魅力の効果的な情報提供
- 広報誌やホームページ、チラシなどの従来の手法だけではなく、ICTを活用した新たな情報発信を実施 など
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