広報かわにしmilife(みらいふ)2019年9月号特集 ひとりじゃない こども・若者ステーションのめざす場所(ホームページ版)
ページ番号1009239 更新日 令和6年8月15日 印刷
特集 ひとりじゃない こども・若者ステーションのめざす場所
子育ては楽しい?
家の中で子どもと2人。楽しいことだけでなく、大変なこともたくさんあります。一人ではどうにもならなくて、自分を追い込んでしまう前に。「こども・若者ステーション」は頑張るあなたを支えます
問い合わせ こども・若者ステーション 電話番号072-740-1248
一人で子育てしていたらもっと追い詰められていたと思います
市内で子育てに奮闘中の大崎理英子さんに、子育ての悩みについて話を聞きました
悩みを抱える毎日
「長男が赤ちゃんの頃は、小さなことでも悩んでしまって。子育てが嫌だとは思いませんでしたが、しんどいと感じることはありましたね」
碧音くん(3歳)と朱音ちゃん(1歳)を子育て中の大崎理英子さん。市内に住み、夫と子どもの4人で暮らしています。「ミルクの飲みが悪くて心配になったり、離乳食の進み具合が気になったり。家にいると情報が入ってこないので、碧音がちゃんと成長しているか不安でいっぱいでした。抱っこで寝かしても、布団に寝かせるとすぐ起きてしまう子だったので、休む時間がなくて、ずっと疲れているような感じだったんです」
プレイルームとの出会い
図書館にあったチラシで、市が運営するプレイルームのことを知った大崎さん。家にいても息が詰まるからと、プレイルームに行くことにしたと話します。
「行ってみようと決めたものの、最初は緊張しましたね。でも、子どもが伸び伸びと遊んでいる姿を見ていると、いつの間にかそんなことも忘れていました。今住んでいる地域は地元ではないので、友人の輪が広がったのもうれしかったですね。同年代の子どもがたくさん来ているので、自分と状況の近いママ友をつくりやすいんです」
プレイルームに常駐する子育て支援相談員も、心強い味方だと大崎さんは話します。
「ハイハイができるようになるのが遅かったので、相談員さんに相談したことがあるんです。『他にもそういう子はいるけれど、ちゃんと成長しているから心配ないですよ。碧音ちゃんは、動くよりも座って遊ぶのが好きなのね』と優しく声を掛けてくれました。『そんなに悩まなくてもいいんだ』と気持ちが軽くなりましたね」
今では「何であの時あんなに悩んでいたんだろう」と振り返るそうです。一人だったら、どうにもならなかったと話します。
「私の場合は、ママ友と情報交換ができますし、夫が一緒に育児してくれるので助かりました。でも、周りに頼れる人が誰もいなかったら、もっと追い詰められていたかもしれません」
こども・若者ステーション 子育て支援の入り口
「こども・若者ステーション」は切れ目のない子育て支援の拠点となる場所です。同ステーションの在り方について、子育て支援を専門とし、オープン前に職員研修を担当した濱田格子さんに話を聞きました
母親のつらさにできるだけ早く気付く
子育てをしていて、悩んでいないお母さんはほとんどいません。「小さな命を一人で支えていかないといけない」と思い詰めてしまう人も多いと思います。行政など周りが、つらさを抱えた家庭に早い段階で気付き、サポートを始めなければなりません。
子育て支援で大切なことは、本当につらい段階になるのを予防すること。こども・若者ステーションは、その入り口となる子育て拠点です。
ネットワークを作りサポートの輪を広げる
今の子育て支援で必要なのは、地域とのネットワークを作ることです。
行政だけで子育てをサポートするのは限界があります。子育て世帯を地域とつなぐために、同ステーションが子育てグループなどと日頃から顔の見える関係をつくっておくことが重要です。
複合施設の強みを生かし子育てをフォロー
赤ちゃんから若者までを、一つの施設で切れ目なくフォローできるのは、今のニーズに合っていると思います。どの世代でも、同じ場所で相談ができるのは子育て世帯にとってもメリットですよね。
また、こども・若者ステーションが入るキセラ川西プラザには、社会福祉協議会や予防歯科センターなども併設。それぞれのノウハウを共有しながら、親子を手助けすることができます。すぐ隣に、県川西こども家庭センターがあるのも特徴的ですね。傷ついてる子どもたちを、いち早くケアすることができます。
「涼みたいから」「買い物のついでに」など理由は何でも良いんです。まずは利用してもらうことで、利用者のニーズを施設に反映することができます。
こども・若者ステーションが子育てしている人たちにとって、安心できる場所になれば良いですね。
子育て支援の制度や地域のグループとつなぐ利用者支援専門員 必要に応じてサポートを調整
助けてほしいけどどんな支援が自分に合うかは分からないですよね。それぞれ抱えている悩みは違うので、100人いれば100通りのサポートの仕方を考える必要があるんです。
少しでも楽に子育てができるように、それぞれに合った支援を調整する。それが、利用者支援専門員なんです。
私は同専門員として、こども・若者ステーションで皆さんの話を聞き、必要に応じたサポートへとつなぐ役割を担っています。市の制度とつなぐだけでなく、地域で安心して子育てしてもらえるよう、子育てグループの紹介も行っているんです。
何かあるたびに、こども・若者ステーションに来てもらうのは大変です。できれば、住んでいる地域で助けてもらえる方が良いですよね。子育てグループは、行政よりも身近な存在です。地域に、それぞれの居心地の良い場所を見つけてもらえればと思っています。
今は、地域の子育てひろばやグループとのネットワークを作っている最中。今後はこども・若者ステーションが拠点となり、地域ぐるみで子育てを見守れるような環境をつくっていきたいですね。
行政では手の届かない個別のニーズに応える子育て支援団体 それぞれのペースで過ごせる場を
親子が気兼ねなく過ごせる場として、川西児童館の「親子で遊ぼうDAY」の運営やアステ市民プラザで「よちよちブーケ」を開くなど、子育て世帯をサポートする活動をしています。
子育てって、頑張っても思い通りにいくとは限らないから、悩んでしまうことも多いんですよね。「他の人に頼れば」とか「相談すれば」とよく言われますが、そんな簡単なことではないんです。
私たちは、それぞれのペースで過ごせる場の中で、ゆっくりと信頼関係を築くよう心掛けています。そうすることで、助けを求めても良いんだと思ってもらえればうれしいですね。
地域で活動する団体の強みは、目の前の家族にとって、今欲しい支援をタイムリーに生み出せる柔軟性。制度の中で支援をする行政と協働することで、支援の質と量の底上げにつながればと思います。
こども・若者ステーションには、さまざまな課題解決に向けて一緒に知恵をしぼり、力を出し合えるよう、団体などと行政がつながるためのテーブルを用意してもらえればと期待しています。
専門職がそれぞれの家庭の子育てをフォロー 子育ての孤立化を防ぐ
「こども・若者ステーション」では妊娠や出産、育児などの子育て支援から、若者支援まで一貫して実施。同ステーションの子育て支援事業の特徴を紹介します
一歩踏み込む支援
オープンから間もなく1年を迎える「こども・若者ステーション」。子どもから若者までを切れ目なくサポートするために開設された施設です。
近年、社会の人間関係が希薄になったことで、子育てに不安を抱え、誰かに頼りたくても頼れずに孤立してしまう人が増えています。
孤立した母親を助けるには、相談に来てくれるのを待つだけでなく、一歩踏み込んでいくことが大切。そんな皆さんを手助けするきっかけとして行っているのが「こんにちは赤ちゃん訪問事業」です。
生後4カ月までの赤ちゃんがいる、全ての家庭に訪問するこの事業。訪問の際には、子育てひろばやプレイルームなどを紹介したガイドブックや絵本などを届け、育児の不安や悩みなどを聞きます。必要があれば、市の支援事業などにつなげ、子育ての不安を取り除くようにしています。
大変な部分を補いたい
こども・若者ステーションにはプレイルームがあり、就学前の子どもとその保護者であれば、誰でも自由に利用できます。同ステーションが閉館している土・日曜日、祝日にも、アステ市民プラザのプレイルームは開いています。子育て支援相談員も常駐していますので、気軽に相談してもらえればと思います。
また、一時預かり保育では子育ての大変な部分を、少しでも補いたいと考えています。お母さんにリフレッシュしてもらうだけでなく、子どもにとっても母親との時間以外の世界を知るきっかけになると思うので活用してほしいですね。
こども・若者ステーションの取り組み あなたにマッチするサポートがあります
プレイルームや一時預かり、産後ケアなど、子育てを応援するメニューが充実しています
問い合わせ こども・若者ステーション 電話番号072-740-1248
こども・若者ステーションプレイルーム
日時
平日午前9時―正午、午後0時半―3時
対象
未就学児と保護者
内容
子育て情報の提供や相談、親同士の交流会の他、遊びのイベントなども実施
一時預かり
日時
平日午前9時―午後5時半
対象
1歳以上の未就学児
費用
30分当たり200円
その他
利用登録と事前予約が必要
産後ケア
場所
市内の助産所や医療機関、自宅
対象
市内在住の6カ月未満の子どもと母親(助産師などによる心身のケアが必要で、退院後に親族や家族からの支援が困難などの条件あり)
内容
健康管理や産後の生活のアドバイス、沐浴や授乳の指導など。市内の助産所や医療機関が行う宿泊型・日帰り型と、自宅に助産師が訪問する訪問型あり
費用
宿泊型1日3,000円(最大6泊7日まで)、日帰り型1日2,000円(最大7日まで)、訪問型1回2時間1,000円(最大3回まで)
その他
出産後に申請が必要
若者支援の相談窓口
日時
電話相談は平日(祝日・年末年始を除く)午前9時―午後5時半。来所相談は予約制
対象
中学校卒業後からおおむね39歳までのひきこもりやニート、不登校者などと保護者
内容
臨床心理士などが相談を受けます
土曜日・日曜日・祝日の相談や出張プレイルーム
アステ市民プラザ子育て支援ルーム(年末年始は休み)
問い合わせ先 電話番号 072-740-1125
プレイルーム
日時
午前10時―午後4時
子育て相談(電話・来所)
日時
午前9時―午後5時半
出張プレイルームとことこ(祝日・年末年始は休み)
問い合わせ先 電話番号 072-740-1248
清和台公民館(2階集会室)
日時
第2火曜日・第4火曜日午前10時―11時半
北陵公民館(1階集会室)
日時
第2木曜日・第4木曜日午前10時―11時半
けやき坂公民館(集会室)
日時
第1水曜日・第3水曜日午前10時―11時半
明峰公民館(集会室)10月3日(木曜日)からオープン
日時
第1木曜日・第3木曜日午前10時―11時半
子育てで悩んだ時の連絡先
こども・若者ステーション 電話番号 072-740-1248
相談の受け付けは平日午前9時―午後5時半
来所での相談だけでなく、電話での相談もできます。小さな不安や悩みでも構いません。どこに相談していいか分からない時も、ぜひ利用してください
こども・若者ステーションへのアクセス
キセラ川西プラザ福祉棟3階。阪急・能勢電鉄川西能勢口駅から北へ徒歩約15分。または、能勢電鉄絹延橋駅から西へ徒歩約5分。隣にはキセラ川西せせらぎ公園があります
より良いウェブサイトにするために、ページのご感想をお聞かせください。
このページに関するお問い合わせ
市長公室 広報広聴課
〒666-8501 川西市中央町12番1号 市役所4階
電話:072-740-1104 ファクス:072-755-4145
市長公室 広報広聴課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください。