広報かわにしmilife(みらいふ)2019年12月号特集 このまちに必要なのはあなたのチカラ(ホームページ版)

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ページ番号1009707  更新日 令和1年11月29日 印刷 

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「参画と協働のまちづくり推進会議」に参加する公募委員の皆さんの思いを込めたメッセージ。より多くの人の意見を取り入れるために、同会議は今年刷新されました。第2次総合戦略の策定に向けた「かわにし市民会議」などにも、幅広い年齢の人が参加。市民の力を生かしたまちづくりに向けて、新しい声を取り入れるための取り組みが始まっています

地域での活動をはじめたきっかけを紹介 それぞれに合った活動の仕方とは

自治会やコミュニティ組織をはじめ、自分の特技や趣味を生かした活動など、まちづくりに参加する方法はたくさんあります。それぞれの分野で活躍する、参画と協働のまちづくり推進会議のメンバーに話を聞きました

地域を「都」にするのは自分自身 居心地の良いまちにしたい

協力して地域活動 楽しさを実感

堀田さんの画像
けやき坂在住
堀田大樹さん

 川西に住むまで地域で活動したことは、ほとんどありませんでした。7年前にけやき坂に引っ越してきたのを機に、「自分の住むまちにもっと関わりたい」と考えるようになったんです。
「住めば都」と言いますが、「都」にするのは自分自身。これから地域に住む以上、自分たちの手でまちを良くしていきたいという思いがありました。
 ある時、子どもの小学校の「PTAお父さん会」の話を聞いたんです。「これは面白そうだ」と思い、友人を巻き込んで入会。学校での活動の他、イベントの手伝いなど、できる範囲で活動を始めました。気の合う友人と何かを作り上げるのは、すごく楽しかったですね。

自治会の活動を少しでも楽しくしたい

 「PTAお父さん会」で活動するうちに、自治会の存在が見えてきたんです。納涼祭などの裏方でまちを盛り上げるために頑張っている姿を見て、徐々に「やってみたい」と思うようになりましたね。自治会の役員改選の時期と重なっていたこともあり、立候補しました。
 活動を楽しくするために、まずは自治会の堅苦しさを払拭したいと思いました。重苦しい空気の中で活動するのは、誰でもしんどいですから。
 書記として会議の進行を務めることが多いんですが、通常の会議だけでなく、ワークショップ形式で自由に意見を言い合える場を設けたんです。スライドを使って説明する際も、堅苦しくなりすぎないよう工夫しています。「今日の会議は楽しかったわ」などと声を掛けられると、うれしいです。
 けやき坂自治会では、年齢や職業が違う人でも対等に話すことができる雰囲気があるんです。人生の先輩と交流することは、自分の世界を広げることにつながります。それが自分にとっての最大のメリットですね。

活動を通してご近所さんとつながってほしい

 仕事をしながら自治会役員として活動するのは、正直大変です。会員の負担軽減にも力を入れてきましたが、これまでにない発想が必要だと感じています。新鮮な意見を取り入れるためにも、新しい人を活動にどう巻き込んでいくかが課題です。
 自治会活動で大切なことの一つは、地域のつながりをつくること。近所に知り合いが増えることは、いざというときに役立つという側面もあると思います。
 地域の皆さんと協力しながら活動することで、地域を居心地の良い場所にしていきたいですね。

輝いている人の活動をみんなに知ってほしい

名木田さんの画像
大和在住
名木田絢子さん

 子どもがすごく人見知りだったこともあって、なかなか外に出られず、子育てを始めたころは引きこもりがちでした。子育ての悩みを話せるママ友を作りたくて、思い切って子育てサークルの活動を始めたんです。活動していると、本当にいろいろな人との出会いがあって、交友が広がっていきました。幼稚園のPTA活動に参加したことも、つながりが広がるきっかけになりましたね。
 そんな中で感じたのが、川西には輝いている人がたくさんいるということです。地域のために何かしたいと思っている人など、特に市内の女性はアクティブな人が多いように思いますね。でも、そんな地道に活動している人たちに、なかなかスポットライトが当たることがないように感じたんです。
 自分の周りにいるすてきな人たちをみんなに知ってもらうために、川西のすてきなお店などを紹介する特派員の活動やSNSを活用するなど、ウェブで情報発信にも力を入れています。参画と協働のまちづくり推進会議に参加したのも、まちのために何かしたいと思っている人たちが活動しやすい場所を、自分の手でつくりたいと思ったからなんです。
 昨年から、成長に凸凹がある子どもとその家族などをサポートする「かわにし@まちの保健室」で活動をしています。この活動を始めたのも、以前に知り合ったママ友に誘われたからなんです。自分の活動がつながりで広がるように、頑張っている人たちが好きなことをして輝けるよう、これからも人と人とをつなげるお手伝いをしたいと思っています。

ライフステージに合わせ自分らしく活動

乾さんの画像
東多田在住
乾美由紀さん

 出産のために退職したので、子育てを始めた当初は地域に放り出され、ポツンと独りで育児。話せるおとなは夫だけで、寂しかったですね。子どもを連れて児童館などにも行きましたが、本音で話せる機会もつくれず、当たり障りのない話しかできない。社会から置いてけぼりにされたように感じました。
 でも一念発起して、得意のヨガを生かして自分の居場所をつくってしまおうと決めたんです。「地域にいるお母さんのために何かしたい」と感じていたこともあり、子連れでも参加できるヨガ教室と子育て広場を始めました。はじめは少人数でしたが、徐々に規模も大きくなっていったんです。保育所から依頼を受けて、先生と保護者向けのヨガをすることもありました。活動が広がることで顔見知りが増え、地域に認知されて、自分を肯定できるようになりました。
 2年前に、多田東コミュニティ協議会で活動してみないかと声を掛けてもらったんです。多田東まちづくりプラザ「しゃらりん」で子ども食堂が始まるタイミングだったので「必要とされるならやってみよう」と思い、お手伝いすることにしました。多田東コミュニティは、若い人の話もしっかり聞いてくれます。まちづくりに自分の意見が反映されるので、すごく充実感がありますね。
 子育て広場の活動をしていたころは、コミュニティ組織でいろいろな年代の人と活動するとは思ってもみませんでした。それは子どもの成長や自分のライフステージに合わせて、関心のあることも変わってきたからだと思います。これからも、自分らしく活動していきたいですね。

地域活動の現状を知る 新鮮な発想が地域には必要

コミュニティ組織や自治会。役員の高齢化が進むなど、担い手不足に悩まされています。地域の状況について、コミュニティ協議会連合会会長の松山幸一郎さんに話を聞きました

災害の多い今だからこそ重要な住民同士のつながり

松山さんの画像
コミュニティ協議会連合会 会長
松山幸一郎さん

 台風など、これまでに経験したことのない頻度で、災害が発生しています。今まで以上に、地域で顔の見える関係をつくっておくことが重要だと感じています。
 コミュニティ組織や自治会で活動している人の多くは高齢者。運営するには体力的にきつく、イベントなどの存続自体が危ぶまれている地域もあるほどです。このままでは住民同士のつながりが、さらに薄くなってしまうのではないかと危機感を抱いています。
 また、活動するメンバーが長年変わらないため毎年同じことを行い、時代のニーズに合わせた事業ができていないケースもあります。未来を見据えたまちづくりをするためにも、若い世代や特技を持った人など新鮮な発想ができる人が必要なんです。
 地域には、それぞれの得意分野を生かし活動しているグループがあります。今後はそういった団体と協力しながら、地域課題の解決に臨まなければと感じています。
 12月には久代小学校区で、小学校のPTAを久代小学校区コミュニティ推進協議会がサポートする形で、新しいイベントを開催します。新しい活動は地域としても応援していきたいですし、逆に地域のことも応援してほしいと思っています。お互いに成長できるような関係が築ければ、さらに良いですよね。考えるべき課題は多いですが、少しずつ前に進みたいと思います。

コミュニティ組織とは

 川西市では、昭和40 年代から50 年代、急激な都市化と宅地開発で住民が急増しました。
 連帯意識や自治意識の希薄化を懸念し、住民自らが行動し、より住みやすい地域づくりをめざして、コミュニティ組織の設立を推進。同組織は、地域の皆さんが構成員となり活動しています。
 コミュニティ組織では、単一の自治会ではできない、多様な団体とのネットワークを生かして取り組むことが必要な事業を行うなど、自治会とは活動範囲や内容に違いがあります。
 しかし、自分たちのまちを良くするために活動するという点では同じです。役割を分担し、お互いに補い合っています。

川西市参画と協働のまちづくり推進計画

市民力・地域力が発揮できる環境を整えるための指針

 市では平成30年3月に、「第2期川西市参画と協働のまちづくり推進計画」を公表。計画には、4つの大きな基本施策である「担い手の発掘、育成にかかる施策の充実」、「新たな活動スタイルの構築と事業の自立に向けての支援」「市民公益活動の環境整備」「活動内容のスタイルの見直しに向けた市民公益活動や参画と協働に対する意識啓発」に沿って、取組項目と成果目標などが記されています。計画期間は第5次総合計画後期基本計画と同じく、平成30年度から令和4年度の5年間です。
 この計画にあわせて実施した市民アンケート(平成29年2月)によると、地域のことに「非常に関心がある」「ある程度関心がある」と答えた人は76.1%。一方、自治会やコミュニティ組織などに参加している人は32.9%、ボランティアやNPOなどに参加している人は9.9%という結果が出ています。

市民会議で川西のイメージが変わった

小川さんの画像
民会議参加者・高校生
小川賢さん

 かわにし市民会議に出席することで、市のことを知り、自分の考えを伝えることができたのはいい経験になったと感じています。
 案内が届いたとき、学校で学んだ「行政」に自分が参加できるなら面白そうだと思い、参加しました。最初の説明では難しい言葉も多く不安に感じましたが、興味の方が強かったですね。
 会議で参加したのは、「住宅都市としての魅力向上」のテーマでした。意見はあってもどうまとめて発言するか悩んでいましたが、コーディネーターや参加者の皆さんが自分に話を振ってくれて、話すことができました。
 住んでいるまちのことを振り返ると、「ごみが落ちている」「近くに駅がなくバスが不便」など、あまりいい印象を持っていませんでした。でも、登下校の安全のために防犯カメラが設置されていることや、住宅都市として人気があることを知り、イメージが変わりました。道を歩いていても、これまで気付かなかった防犯カメラが目に留まるようになるなど、まちの見方が変わったと思います。
 今は、もっとまちのことを知りたいと思うようになりました。今回のような機会があれば、ぜひ参加したい。そして、知識が深まれば、これから行動に移していけるんじゃないかと考えています。

新しい声を取り入れる仕組み 参画と協働のまちづくり推進会議をリニューアル

今後のまちづくりについて考える「参画と協働のまちづくり推進会議」。地域活動に参加したことがない人や若者でも参加しやすくするために、公募枠の拡充や若者枠を設けるなど刷新されました。地域活動に参加していない人を巻き込んでいくことの重要性などについて、同会議会長の岩崎恭典さんと副会長の田中晃代さん、藤本真里さんに話を聞きました

住宅都市の川西は人材の宝庫 活動に参加したい人は多いはず

岩崎さんの画像
四日市大学学長
岩崎恭典さん

 社会は、今、人口減少の時代に突入しています。それは、川西市も例外ではなく、人口減少が進み、少子高齢化の一途をたどると想定されています。
 私たちは、人口が減少する時代を今まで経験したことがありません。何が起こるのか見通しが立たず、未来のことを手探りで考えるしかない状況です。まちづくりでこれまで行政が担っていた部分を地域で担うなど、これからの時代にふさわしい制度と仕組みづくりが必要とされているのです。
 人口減少の時代に対応していくために、大切なことの一つは人材の確保です。
 川西市は住宅都市なので、知識や技術を持つ人たちの宝庫だと考えられます。機会さえあれば、地域のために生かしたいと思っている人は多いはずです。地域に眠っている人材を発掘していくことが、これからのまちづくりには求められています。
 参画と協働のまちづくり推進会議では、2つの部会に分かれて、それぞれの視点から「まちづくりに参加していない人を巻き込む方法」を考えています。
 地域で熱心に活動している人や今回の会議で初めてまちづくりに参加する人、会社員や主婦、大学生など、メンバーの個性はさまざまです。既存の考え方に縛られない柔軟な発想で、今まで交わったことのない人たちが話し合い、今後どんな提案をしてくれるのか楽しみです。

意見の相違は当たり前 遠慮なく発言してほしい

田中さんの画像
近畿大学准教授
田中晃代さん

 若い世代が地域活動に参加することは、地域の世代間ギャップを埋めるだけでなく、歴史や文化を継承し、持続可能なまちづくりをしていくためにも必要です。
 行政の審議会に若者枠を設けたのは画期的ですね。担い手不足解決のためにも、会議が若者の活動を支援する場として機能するようになれば良いなと思います。
 意見に相違があるのは当たり前です。思ったことや感じたことを遠慮なく発言してもらい、対話を深めていきたいですね。

それぞれの立場で前向きに議論する姿に感動

藤本さんの画像
兵庫県立大学准教授
藤本真里さん

 住民が主体となるまちづくりには、地域ごとに将来像を夢見ることが重要です。その主役はやはり、将来を担う若者だと思います。地域の自然や歴史などを深く知り、仲間と議論することで、地域やそこに住む人たちのことを好きになってほしいです。
 会議では、委員の皆さんがそれぞれの立場で、前向きに議論している姿に感動しています。川西のまちづくりに興味を持ち、行動している若い人たちの姿勢に、勇気づけられていますね。

まちのために何かしたいけど始め方が分からない皆さんへ 今から利用・参加できる取り組みはこちら

専門スタッフが活動を手助け「市民活動センター」 問い合わせ 072-759-1826

 地域での活動やNPO活動など、社会貢献活動に関する相談を無料で行っています。「活動には興味あるけど何から始めればいいか分からない」「活動の助成金の種類や申請の仕方を教えてほしい」などの疑問に答え、その人に合う活動の方法について一緒に考えます。

開館時間

平日午前9時―午後8時、土曜日・日曜日・祝日の午前9時~午後5時(第4日曜日、年末年始休館)
(注)相談は要予約で1回60分。原則火曜日午後1時~午後5時。希望者は事前に問い合わせてください

場所

パレットかわにし(小花1-8-1/阪急・能勢電鉄川西能勢口駅から徒歩約5分)

ホームページ

http://www.gesca-kawanishi.jp/

川西について一緒に話し合おう「タウンミーティング」 問い合わせ 参画協働課072-740-1600

 「第2次総合戦略」「事業再検証に基づく事業見直し」をテーマに、市と市民が意見を交換するタウンミーティングを開催します。日程など、詳しくは下のリンク「令和元年度タウンミーティング」からご覧ください。

多様な担い手の力を生かすため 支援のあり方や環境を見直す

市長の画像
川西市長
越田謙治郎

 市長になって1年。地域を回って市民のチカラを感じています。市はこれまで、地域のことは地域で解決する地域分権を進めてきました。地域活動の財源を自らの工夫で獲得するため、今年6月からふるさと支援金制度をスタート。ふるさと納税の使途として、寄付者が応援したいコミュニティ組織を指定できる全国的に珍しい制度です。
 また、地域活動に限らず多様な活動があり、市民にとってなくてはならないものになっています。
 しかし、市の大きな財産である市民活動も、担い手が不足するなどの課題に直面しています。行政としても、新しい人材がさまざまな形で活動できる枠組みを考えていく必要があります。
 このたび、参画と協働のまちづくり推進会議で、地域活動に参加していない人を巻き込む手法を議論していただいています。新しい発想を取り入れるため公募枠を拡大し、39歳以下の若者枠を設定しました。結果、20代から30代の若者10人を含む、13人に就任していただいています。
 現在、有識者も含めて2つの部会に分かれ、新しい市民自治の形を提案してもらうための議論がなされています。今までにはない川西モデルができるのではないかと、今からわくわくしています。
 今後も、自治会やコミュニティ組織という枠にとどまらず、多様なまちづくりの担い手がお互いを補完し合える環境を整えることで、市民のチカラを生かしたまちづくりを進めていきたいと思います。

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