キセラミュージックPeace 特別企画 小曽根真さんインタビュー

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ページ番号1009652  更新日 令和2年1月10日 印刷 

小曽根真スペシャルインタビュー

2019年8月、みつなかホールで「サマー・ジャズライブ」を開催した小曽根真さん。
即興で紡ぎだされるジャズと気さくなトークで観客を魅了し、大成功を収めました。
2020年には、(公財)川西市文化・スポーツ振興財団が新企画「キセラミュージックPeace」を立ち上げ、初のキセラホールでのライブを予定。
ジャズ初心者でも楽しめるライブの秘密と今後の意気込みを伺いました。
小曽根真さんと小曽根啓さん
ライブ終了後の小曽根真さんと弟の小曽根啓さん。サプライズゲストで登場し、サックスとのコラボレーションを披露した。

1つの音色とイマジネーションから生まれる世界観

小曽根真さん

ピアノのコンサートで一番難しいのは、1つしかない音色の中で、いろんな音色を出せるかどうか。鳴っているのはピアノだけでも、ジャズっぽいものや映画っぽい音楽を演奏すると、お客さんには弦楽器が聞こえたりドラムが聞こえたりするんです。お客さんにいろんな世界観を味わってもらうのが、僕のやり方なんです。

演奏家はどんなにうまく弾いても、お客さんの感性によって受け取り方は変わるんです。僕がロックを演奏すると、お客さんの頭の中でドラムが鳴る。これが音楽のすばらしいコミュニケーションなんです。
みなさんの中に 意識して聞いていなくても、「小曽根さんの曲を聞いていると、オーケストラみたいな音がする」という声をいただくことがあります。それは、お客さんの想像力、イマジネーションの力。「すばらしい」と受け止めてくれるお客さんの感性がすばらしいんです。

お客さんの感性で感じてもらえればいい

小曽根真さん

芸術は、人間が生きているというベーシックな感覚で聞けばそれでいいと考えています。 勉強して聞いてもらうなんて、とんでもない。
例えば、写真のことを何も知らない人が写真を見て感動する。「こんな写真を撮ってみたい」と思う。それは、感性を持っているから感じること。好き嫌いを言っていい世界なんです。途中で「嫌や」と帰っても問題ない。演奏家は辛いけれど、しょうがないんです。
主観があることは、人間が生きていると感じられる源であり、存在理由だと思います。

お客さんが帰ってしまうと、自分たちが勉強させられるんです。「今日力入ってるんかな」「見せようとしてひいていたんかな」と振り返るんです。ジャンルは関係ありません。即興で引くからこそ、ステージは怖い場所です。でも、「僕が弾く理由は何?」と考え、それなりに小曽根の味にしてみようと演奏する。それがクリエイティビティなんです。

気持ちが伝わる音楽、それがボーダーレス

音楽は世界共通語でわかりやすいもの。難しいことなんてありません。好きか嫌いか、それだけ。英語でもドイツ語でも関係なくて、伝えたいのは気持ち。それがボーダーレスなんです。
ずっとクラシックが嫌いだった僕が、今はクラシックを弾いています。でも、やってみてなぜ嫌いか分かりました。知らなかったから怖かったんです。
自分は独学でやって来て、ピアノの基礎練習をしていません。だから、クラシックに対してコンプレックスが あったんです。「300年も前に作られたものを弾いて何がクリエイティブだ。音楽家なら自分で作った音楽をや ればいい」と若い頃は思っていました。クラシック好きな人に刺されるかもしれません(笑)。それが今は、モーツァルト最高と言っているんです。どの口が言っているんやってなりますよね(笑)。
ひょんなことからクラシックの演奏を引き受けて、必死になって勉強したんです。ステージに立つのは、口から心臓が出そうなくらい緊張しました。 でも、すばらしいと言ってもらえたんです。その時、自分の中でモーツァルトとの対話があったんです。彼の、即興でお客さんを喜ばせようという気持ちが譜面から伝わってきたんです。自分たちと同じやと、その時涙が出てきたんです。結局、みんな一緒だと。嬉しかったですね。
42歳で学校に通ってクラシックの勉強をしたことで、クラシックの世界で認めてもらえるようになり、モーツァルトの弾き方変わりました。クラシックがわかってきたからこそ、今があるんです。

ルーツはジャズだけど、ロックもやる

小曽根真さん

3月に、キセラホールでコンサートを行います。今回は「ロック」です。15人編成のビックバンドが来るんですよ。
70年代、プログレスロックが全盛期でした。音がうるさいだけじゃなくて、ロックとしての音楽はちゃんとあるんです。クラシックを勉強した人がクラシックをしたくなくてロックに進むような時代。ELPというアーティストは壁一面もあるシンセサイザーを使って、展覧会の絵をロックでやっていたんです。えげつないくらいかっこよかった。そういう、ロックといえども音楽性の高いものをやりたいと思ったんです。
今、音楽はデジタルになってきていますが、今回は全部生音でやります。デジタルの楽器はありません。それもボーダーレスがテーマなんです。
ライブには、山岸竜之介くんも出演します。5歳のころにテレビにも出演していた天才ギター少年です。金子ノブアキさんの紹介で19歳のころに出会いました。リハーサルで曲を全て耳で暗譜して来てくれた、すばらしい子です。
今回のメンバーで、6月の終わりにアルバム「Until We Vanish 15×15」の収録を行いました。聴いた人がひょっとしたら中身が間違っているというかもしれないぐらいに、1曲目からどロック(笑)。それが、聞いているとだんだんジャズになっていくんです。3月にツアーで全国をまわりますが、関西では川西だけなんです。
僕のルーツはジャズだけど、ロックもやる。ロックでコンサートができることはうれしいです。きっと、お客さんは1部と2部のギャップでびっくりするはずです。楽しみにしていてほしいですね。

チケットインフォメーション

ビッグバンド

キセラミュージックPeace「小曽根真 featuring No Name Horses」

15人で走り続けた結成15周年アニバーサリー・ツアー
圧倒的なパフォーマンスと尽きない興奮
世界を舞台にさらなる飛躍を遂げるスーパー・ビッグバンド

日時 2020年3月12日(木曜日)午後7時00分開演
場所 キセラホール
料金 4,500円など

主催 (公財)川西市文化・スポーツ振興財団

チケットはみつなかホール、キセラホール、ローソンで発売中
詳しく下記、財団ホームページへ!

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