教育長メッセージ「自分たちで創る運動会」
ページ番号1019641 更新日 令和6年5月24日 印刷
自分たちで創る運動会
教育長メッセージ
川西市教育委員会では今年度から各校園所の先行的な取り組みを共有しようと、情報共有スペースを作成し交流の推進を図っています。先日、このスペースに「5月末にある運動会で『こども主体』の取り組みを実施しています。」という書き込みがありました。送り主は川西市立川西南保育所。さっそく担当指導主事と一緒に、5月22日水曜日に川西南保育所を訪問し、運動会の練習を見学させていただきました。
子どもたちがアイデアを出し合い、保育職員の助言を基に話し合いを重ねながら、自分のやってみたい役割を中心に練習を始めています。最初の入場からとっても個性的。指揮者を前にしてさまざまな楽器で演奏と合唱が始まりました。その横では円になって音楽に合わせてダンスも始まりました。入場行進という固定概念に縛られず、自分たちで考えた入場です。
さらに驚いたのは「サーキット」。なんと自分たちでコースを作っているのです。もちろん以前学んだサーキットコースのパーツを活用していますが、それでも毎回コースが変わるユニークさ。でもだからこそ楽しいんですよね。所内に掲示された取り組みの記録を見てみると、子どもたちの作るサーキットコースが徐々に進化している様子がわかります。いざコースが完成すると、保育職員が子どもたちに「危ないところ、な〜い?」と尋ね、その後職員だけで再度細かく見て回っています。
さて、いよいよサーキットスタート。すると! なんと子どもたちはそれぞれ好きな場所から好きな方向に出発し始めます。「途中で詰まったりしたらどうするんだろう?」と見ていると、子どもたちはそれぞれの場面でコースを譲ったり方向転換したりして周囲の子とうまく折り合いをつけています。「子どもたち自身の力を信じてまかせてみたら、私たちが思いもよらないコースを作るんです。」「詰まった時にどう折り合いをつけるかも、それぞれが自分なりに考えて対処しているので感心しました。」見守る保育職員も子どもたちの成長を実感している様子。考えてみれば、これまでの運動会は、指導者が考えた演技を指導者が指導しそのとおりに子どもたちが出来たことで指導者が満足していた、そういった側面もあったのではないでしょうか。困難や課題を事前におとなが排除するのではなく、子どもたち自身が考えて行動する場面を作る。保育者としては今まで以上に時間と手間がかかる演技かもしれませんが、それでもどの保育職員も手応えを感じていました。
これからの教育・保育で子どもたちに求められている力を、OECD(経済協力開発機構)では「エイジェンシー(Agency)」と名付け、「変化を起こすために、自分で目標を設定し、振り返り、責任を持って行動する能力」と定義しています。子どもたちが主体的にそして協働的に活動する取り組みに、心を動かされた一日でした。
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