神社の杜叢林
ページ番号1003033 更新日 平成30年4月11日 印刷
(13)平野の多太神社のコジイ・カナメモチ群集
概要
コジイ、モミの巨木が残る照葉樹林がみられる。背後には里山林が広がり、遊歩道から照葉樹林と里山林の違いをよく観察できる。
貴重な種や環境を特徴づける種
照葉樹林:コジイ・モミ・カナメモチ(植物)・里山林:コナラ・クヌギ(植物)
関連団体・施設
NPO法人多太神社の森を守る会
保全制度・指定など
北摂里山博物館(県)
保全・活用
市域において自然性の高い照葉樹林が残る数少ない場所として貴重である。コジイやモミの巨木がみられるが、若齢木が欠けており照葉樹林としての持続的な存続が危ぶまれる。
一方、背後に広がる里山林では、市民団体による整備活動が行われているほか、樹木銘板が取り付けられた自然観察路が設置されるなど、普及・啓発活動にも注力されている。
植生調査データ(2013年10月30日調査)
調査面積 10×10平方メートル
高木層 高さ25メートル、被度98%
亜高木層 高さ12メートル、被度9%
第1低木層 高さ8メートル、被度15%
第2低木層 高さ2メートル、被度4%
草本層 高さ0.6メートル、被度8%
植被度
高木層 75%コジイ、25%モミ
亜高木層 4%ヒノキ、5%コジイ
第1低木層 4%サカキ、8%コジイ、3%ヤマザクラ
第2低木層 1%コジイ、0.3%クロガネモチ、1%カナメモチ、0.8%サカキ、0.2%ヤマウルシ、0.2%ネザサ、0.5%ネズミモチ、0.1%クスノキ
草本層 0.1%サカキ、0.05%ビワ、2%コジイ、2%ササクサ、0.05%ナガバジャノヒゲ、0.05%ヒノキ、0.02%モミ、0.02%ヘクソカズラ、0.01%イロハモミジ、0.05%エゴノキ、0.01%エノキ、5%ベニシダ、0.05%フジ、0.05%サネカズラ、0.02%サルトリイバラ、0.5%アオキ、0.1%アラカシ、0.05%ニシノホンモンジスゲ
(14)笹部の平野神社のアラカシ群落
概要
アラカシが優占する照葉樹林。コナラの大木がわずかに混生する。また、神木としてツガの大木が見られる。
貴重な種や環境を特徴づける種
アラカシ・ツガ・コナラ・ヤブツバキ・サカキ・ヒサカキ・クチナシ・モッコク(植物)
保全制度・指定など
天然記念物(市)、共生ゾーン(市)
保全・活用
亜高木層以下が欠落しており、林床にもほとんど植物が見られない。市の天然記念物として重要な社叢であるが、生物多様性はあまり高くない。
(15)満願寺町の満願寺のコジイ・カナメモチ群集
概要
樹高20メートルに達するコジイが優占する照葉樹林が見られる。散策道が設けられ、林内はよく手入れされている。
貴重な種や環境を特徴づける種
コジイ・カナメモチ・ヤブツバキ・アラカシ・サカキ・ヒサカキ・センリョウ・ヒノキ(植物)
保全制度・指定など
天然記念物(市)
保全・活用
川西市から宝塚市にかけて広がるまとまりのある照葉樹林であり、優占種であるコジイも巨木で立派である。しかし、樹林を形成する構成種は少なく、生物多様性はあまり高くない。
植生調査データ(2013年10月30日調査)
調査面積 10×10平方メートル(枠設けず)
高木層 高さ22メートル、被度98%
亜高木層 高さ12メートル、被度5%
第1低木層 高さ6メートル、被度8%
第2低木層 高さ2メートル、被度15%
草本層 高さ0.3メートル、被度0.1%
植被度
高木層 95%コジイ、5%ヒノキ
亜高木層 5%コジイ
第1低木層 5%コジイ、4%アラカシ
第2低木層 10%コジイ、5%ヒサカキ、2%ヤブツバキ、2%ソヨゴ
草本層 0.06%コジイ、0.01%ベニシダ、0.01%カナメモチ、0.01%エゴノキ、0.01%アラカシ
(16)火打の八坂神社のクスノキ群落
概要
神社の社叢林として照葉樹林が見られる。市街地に残されたまとまった緑地であり、貴重である。
貴重な種や環境を特徴づける種
クスノキ・アラカシ・クロガネモチ・クヌギ・カナメモチ・ネズミモチ・サカキ・ヒサカキ・カクレミノ・オガタマノキ・ヤブニッケイ・アオキ・クチナシ・マンリョウ・センリョウ・ナンテン・シュロ(植物)
保全制度・指定など
市街地の貴重な緑(市)
保全・活用
クスノキやクヌギなど人為的に導入された樹種が優占し、必ずしも自然性は高くない。階層構造も未発達で、林分の大半は亜高木層以下が欠落している。生物多様性はあまり高くないが、市街地の貴重な緑地である。
(17)小戸の小戸神社のクスノキ群落
概要
神社の社叢林として照葉樹林が見られる。市街地に残されたまとまった緑地であり、貴重である。
貴重な種や環境を特徴づける種
クスノキ・エノキ・ムクノキ・ケヤキ(植物)
保全制度・指定など
重点緑化地区(市)
保全・活用
クスノキ、エノキ、ムクノキ、ケヤキの巨木が点在するのみである。林床は児童遊園地と駐車場として利用されている。生物多様性はあまり高くないが、市街地の貴重な緑地である。
(18)加茂の鴨神社のエノキ・ムクノキ群集
概要
神社の社叢林として照葉樹林が見られる。市街地に残されたまとまった緑地であり、貴重である。クスノキが優占するが、出現種は南部段丘崖とよく似ており、元来は連続する緑地であったことが窺える。
貴重な種や環境を特徴づける種
クスノキ・エノキ・ムクノキ・アベマキ・アラカシ・モチノキ・イヌマキ・ヤブニッケイ・テイカカズラ・ヤツデ・マンリョウ・ヤブラン(植物)
保全制度・指定など
重点緑化地区(市)
保全・活用
クスノキが優占し、必ずしも自然性は高くないが、低木層以下を構成する木本種、草本種の多様性は比較的高い。管理も行き届いており、枯損木などが適切に処理され、安全面・景観面ともに優れた林である。市街地の貴重な緑地である。
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市民環境部 環境政策課(環境業務)
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