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平成21年1月1日号

更新日 平成25年7月5日ID番号 K6097印刷

「却下されたおとなの心配~大不況の中で」

  ある午後のこと。オンブズくらぶで、トラブルに巻き込まれた子どもの話をゆっくり聞かせてもらっている私。親からもたらされた子どもをめぐる相談から、さてどんなふうにサポートしたらいいものかと、てがかりを教えてもらうためにだ。親も同席している。

母親             「この子が辛いだろうと、私はこれとあれが心配でたまらないんです。」
小学校低学年の子ども  「ちがうよ、そこはちっとも心配じゃない。それよりも、こんなふうになれ 
                              ばいいと思う。」                                   母親                  「えぇっ、これもあれも心配じゃなかったの…(絶句)」

   母親の心配は、子どもに見事に却下された。思い詰めていた母親は、思いがけないわが子の言葉に耳を疑い、コケそうになった(!?)。
   親と子の話を聞かせてもらう場面で、親から聞いた話を、当事者である子どもから直接に聞くとちょいと違っていることはよくある。また、親子の話に、第三者として参加させてもらうと、冒頭のような親の理解がまったく子どもの思いと異なっている場面にも時折、遭遇する。先生と子どもの場合も同様だ。
   おとなが思い込んでいる子どもへの心配と、子ども自身の願いや思いは異なるところにあったりする。たいてい、子どもはなかなかに的確に状況を捉え、おとなよりむしろ冷静に眺めていたりする。これには、毎回驚くばかりなのだ。
   さてと、話はかわって、世の中は大不況だ。いつの時代も、一番弱い立場の人に、社会の風は集中して当たる。おとなの懐事情や雇用不安の余波が子どもに及ぶ。
   ところが、おとなの事情と子どもの事情は少し異なる。おとなは心配を拾い集め不安にしてしまう傾向があるのだけれど、子どもは安全がそこそこ確保されていたら、よけいな心配からは自由だ。さらに、子どもはおとなの心配を一蹴してくれることがある。人生の大事なところを感覚的に知っている。いや、知っているというよりも、おとなは思い煩うことが多く目が曇っているのだろう。生きてることの大事なところは「そこじゃないよ」と、おとなは子どもから教わった方がいい。私たちおとなが見えていないものを「それよりも、こんなふうになったらいい」と、時に子どもは教えてくれる。気がつけば、おとなは思いがけず子どもに救われている。
   私たちの暮らすところは、不安を煽り合う街ではなく、庶民の温かさとしたたかさで、乗り切れる街でありたい。私は、不況不安をしのぐために、子どもの目や力を借りた方がいいと、とても真面目に思っている。
                  
                                       代表代行オンブズパーソン  桜井 智恵子


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