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平成18年11月1日号

更新日 平成20年4月6日ID番号 K1653印刷

コラム「『名前』を呼んで!」

 私には、2歳7ヶ月になる娘がいる。ごく最近起きた出来事から。
 ご飯の用意ができても、いつまでも遊んでいる娘。「ご飯だから、早く食べなさい!」「早く席につきなさい!」と声を荒げてみても、少しも効果なし。我が道をいく彼女に徐々にイライラする私。何度言っても知らんぷりされ、ついに怒り爆発!
「もう! あんたは、いつまで遊んでるの? いい加減にしなさい!」とおもちゃを取り上げた。
すかさず、「あんたって言わないで!『ゆうちゃん』って言って!」と、かなりきつい顔で、こちらをにらみながら訴えた。
 その衝撃的な一言に私は打ちのめされた。「早くご飯を食べなさい」と言われたことに対しての抗議ではなく、「あんた」と言われたことに対する抗議である。
「そうね、そうよね。あなたには、ちゃんと『ゆう』という名前があるものね。でも、お母さんの話も聴いてよ。ゆうちゃんが、いつまでも遊んでて、ご飯を食べてくれないから、ついイライラして『あんた』って言ってしまったのね。それはお母さんが悪かった。ごめんね。今度はちゃんと『ゆうちゃん』って名前を呼ぶからね。」
 私の上から押しつける力に対して、娘はいきおい異議申し立てはしたものの、そのあとの感情の処理に困って、みるみる顔はゆがみ、「わー!」と泣き出し、「おかーあさーん!」と抱きついてきた。
「ごめんね。ちゃんと『ゆうちゃん』って呼ぶからね」
「うーん。」(泣)
 まだ生まれて、2年7ヶ月しかたっていない彼女は、自分には人格がちゃんと備わっていること、それを否定するかのような「あんた」という言葉に対して違和感を感じて、全身で自己主張してきた。2年7ヶ月の間、彼女は「ゆう」という人格を日々積み重ねて生きてきたのだ。

 話は変わるが、中学生からこんな相談をよく受ける。「先生が『おまえ』って呼ぶのがいや。ちゃんと○○さんって名前を呼んでほしい。『言葉使いをちゃんとしなさい』って先生は言うけど、先生が乱暴な言葉を使っているから、子どもはまねをすると思う。」
 2歳児でも、「あんた」を拒否しているのだから、自己がもっと確立されてくる思春期の子どもたちにとっては、「おまえ」という言葉が不快に感じるのはごく自然なことだろう。ましてや、自分の本意ではない勝手なあだなを他人につけられ、からかわれることがあったならば、本人が受ける苦痛はどれほどのものか。
 言葉は関係性を表す。私は、「あんた」「おまえ」から、「○○さん」という言い方に変えるだけで、関係性も変わると日頃から思っていた(が、我が子にはできていなかった!)。その言葉の中に、相手の人格に対する尊重の気持ちが込められているからだ。
 またもや、我が家の日々。
 大量のシールを、食卓のテーブルに、次々夢中になって貼り付ける娘。
「あんたは、もういい加減にしてよ…あ、あんたじゃない。ゆうちゃんだった。ごめん…」
「あんたって言わないで、『ゆうちゃん』でしょ(怒)!」
「そうだった。ごめんって。ハハハ…」
こんなやりとりは、しばらく、続くのでしょう。あー楽しい?!

(チーフ相談員:森澤範子)


「地方自治と子ども施策」全国自治体シンポ2006に参加

 10月13日から14日に福岡県志免町で開催されましたシンポジウムは、今年で5回目となり、子ども施策などに携わる全国の自治体職員やNPO団体、市民など約380名の参加がありました。このシンポは1回目をこの川西市で開催し、より地域・市民に根ざした創造的な子ども施策に取り組もうとする自治体の相互交流・情報交換・研修の場として毎年開かれており、九州では初めてです。
 初日は「子どもにやさしいまちづくりとその連携」をテーマとしたシンポジウムがありました。まずユニセフ・イノチェンティ研究所のトロンド・ヴォーゲ副所長が基調講演され、続いて公開シンポ。森田明美さん(東洋大学教授)をコーディネーターに、岐阜県多治見市、千葉県八千代市、志免町からの3人に加え、川西市子どもの人権オンブズパーソンのチーフ相談員である森澤範子もシンポジストとして参加しました。そこでは、川西のオンブズパーソン活動状況など各自治体の取り組みを紹介するとともに、子どもの権利条例や子どもの権利を実現していくための施策の展開について議論がされました。
 2日目は「子ども計画の実施」などをテーマとした6つの分科会が開かれ、第4分科会「子どもの相談・救済」に川西の羽下大信代表オンブズパーソンが参加し、いじめを中心とした具体的な相談や救済状況を報告しました。その他川崎市、長野県教育委員会、大阪府教育委員会などからも救済の取り組みが報告されました。


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