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平成21年6月15日号

更新日 平成25年7月5日ID番号 K7109印刷

取り残された「少年事件」

 5月21日から裁判員制度が始まりましたが、同じ日から、被疑者に国選弁護人が付く範囲が広がったことは割と知られていないと思います(被疑者というのは、刑事事件で起訴される前に取り調べを受けている人のことです)。
 これまでは、被疑者に国選弁護人が付くのは、重大な犯罪を犯したということで取り調べを受けていた人だけでしたが、今回その範囲が一般的な事件(注)で取り調べを受けている人にまで広がりました。
 このように範囲が広がった被疑者国選制度ですが、その対象となる被疑者は成人・少年を問いません。つまり、必要的弁護事件で取り調べを受けている少年にも、国選弁護人が付くのです。
 ところで、成人の場合は、被疑者のときに付いている国選弁護人がそのまま同じく刑事裁判の国選弁護人として被告人に付きます。しかし、少年の場合は、家庭裁判所で少年事件として審判を受けるときには、国は、原則的に、成人の場合の弁護人に当たる「付添人」を付けてくれません。例えば、窃盗罪で少年が警察に逮捕されて、取り調べを受けるとしましょう。そうすると、その取り調べを受けている間(被疑者のとき)は、国選弁護人が付いて、被疑者である少年にアドバイスをしたりするわけですが、その窃盗事件の取り調べが終わって、事件が家庭裁判所に送られると、少年に付いていた弁護人はその時点で役目を終わり「バイバイ」してしまいます。その後は、少年は、「付添人」がないまま審判を受けるということになるわけです。
 これって、ちょっとおかしくないでしょうか。
 成人の場合と比べて、不平等とは思われませんか。
 国は、少年事件はあくまで少年の保護を目的とした処分だから(罰を与える処分ではないという意味)、弁護士の付添人を付けなくてもいいのだと言います。しかし、少年にとっては、少年院に送致されたりして、一定期間自由を奪われることもあるのですから、保護を目的とした処分だからということだけで、弁護士の付添人を付けなくていいとは言えないと思います。
 私たち弁護士は、国に対して、少年事件も成人と同様に国選付添人を付けるよう働きかけています。何とか、近い将来、成人並みの国選付添人制度ができるようがんばりたいと思います。 
                                                      ( 調査相談専門委員) 弁護士   池谷 博行

(注) 一般的な事件といっても一応範囲があります。法律用語でいうと「必要的弁護事件」の範囲です。必要的弁護事件というのは、刑事裁判をするのに必ず弁護人を付けなければならない事件をいいます。どんな事件かというと、法定刑として、「死刑または無期もしくは長期3年を超える懲役または禁固」に当たる事件です。このように言っても、ぴんと来ないと思いますが、どんな犯罪がこれに当たるかというと、重いものなら殺人罪とか強盗罪、ちょっと軽いものなら窃盗罪とか詐欺罪とか横領罪とか傷害罪などです。逆に「必要的弁護事件」に当たらない犯罪は、住居侵入罪とか器物損壊罪などで、どちらかというと軽い犯罪といえるでしょう。


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