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〔子どもオンブズ・コラム平成26年8月号〕 自分の人生は、自分だけでは決められない

更新日 平成28年8月22日ID番号 K20660印刷

自分の人生は、自分だけでは決められない

渡邊チーフ相談員の似顔絵
   渡邊チーフ相談員

 誰でも一生のあいだには、「私はこれからどう生きていけばいいのか?」という悩みを抱えて、人生の分かれ道に立ち、決断を下さなければならない場面があります。子どもたちにとっては、義務教育を終えてからの進路をどうするか、あるいは親元からのひとり立ちをどうするかというテーマは切実でしょう。「自分の人生は、自分で決める」のがよいと一般にはいわれていますが、実のところ、「自分で決める」のはそれほど単純でも、簡単なことでもないと思います。
 私自身は、はっきり「自分の人生は、自分で決める」と意識して生きてきたわけではありません。高校進学や大学進学についても、何かはっきりした目標や実現させたい夢があったわけでもなく、家族の期待なり、まわりの友だちの雰囲気なりを感じながら、「とりあえず進学はしておくものなんだろう」「その方が職業の幅も広がるだろう」というほどの意識しかなかったように思います。今、オンブズの相談員として働いていることについても、どうしてこの仕事に就いたのかとたずねられたら、「いろいろご縁があって、気がついたらここにいたっていう感じです」としか答えられないような気がします。
 自分がどんなことに魅力を感じるかという価値観だって、生まれ育った家庭の暮らしぶりや家族の人間関係、友だちづきあい、学校や地域でどんな人と出会ったかなど、たまたまの巡り合わせのなかでできあがったものです。そういう点も含めて、私のこれまでの人生のなかで「自分だけで」決めたことなんて一度もないように思います。そのつど、「どうしたらいい?」と身近な人にアドバイスを求めたり、話を聞いてもらったりして、とりあえずの選択を積み重ねてきました。そして、新しい出会いを通じてそれまでの価値観をがらっと変えられたりしながら、例えば1年前、2年前には想像もしなかったようなことに関心を持って取り組んでいる自分がいます。「自分の人生は、自分だけでは決められない」というのが私の実感です。「あの時、もっとこうしておけばよかった」という後悔も数えきれないほどありますが、それでもこれまでの人生、選んできた道はこれでよかったんだと納得できるのは、そのつど、たくさんの人との出会いに恵まれ、支えられてきたからだと思います。
 「自分で決めたことの結果については、自分で責任をとるべきだ」という風潮があります。しかし、一人ひとりの人生においてどんな選択が正しいかなんて誰にもわからないのに、くじけたり、失敗したら「自分で決めたことの結果だから、自分で責任をとれ」と切り捨てられてしまうような世の中は、とても生きづらいものです。とくに、自分の努力ではどうにも変えられないような重たい事情を抱えている子どもほど、身近に頼れるおとなが十分にいないなかで、より早い時期に、より限られた選択肢のなかで、「自分で決める」よう強いられがちな現実があります。「自分のことは、自分だけでは決められない」からこそ、どんな境遇に生まれても、どんな道を選んでも、支えてくれる人がいるという実感をもてるような環境をつくっていくことが、子どもたちに対するおとなの役割ではないでしょうか。私自身も、ささやかではありますが、人生の分かれ道に立って悩む子どもたちと出会ったとき、子どもたちと一緒に悩み、考えるおとなでありたいと思っています。かつての私が、そうしてもらったように。
 

                              (チーフ相談員:渡邊 充佳/みっちー)
 


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