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〔子どもオンブズ・コラム 平成27年6月号〕「子ども」という言葉から思うこと

更新日 平成27年6月8日ID番号 K18558印刷

「子ども」という言葉から思うこと(井上オンブズ)

井上オンブズの似顔絵
  井上オンブズパーソン

 今年も市内中学校2年生の「トライやる・ウィーク」が始まりました。子どもの人権オンブズパーソンにも毎年、数名の中学生がやってきて、オンブズパーソンの仕事を経験する機会となっています。たとえば、紙芝居を作成し、市役所見学にやってくる市内小学校3年生にオンブズパーソンについて説明するという広報活動、相談活動や調整活動を深めるための模擬研究協議(ケース会議)などを経験します。また、オンブズパーソンとの懇談会も行います。そのさいによく尋ねられる質問のひとつに、「オンブズパーソンに来ない日は何をしているのですか?」というのがあります。
 私は、オンブズパーソンの仕事で川西市に来ない日には、兵庫県にある大学で、保育士や幼稚園教諭になりたいと希望する学生の指導にあたっています。授業内容は小学校入学前の子どもを対象としているため、その意味においては、1週間をとおして子どもに関わる仕事をしていると言えます。そのようなこともあり、「子ども」という言葉を書いたり口にしたりしない日はない、と言ってもよいぐらいに、この言葉はとても身近なものです。
 しかし、この言葉を使うにあたり、「子ども」と表現すべきか、「子どもたち」と表現すべきかで迷うことが多くなりました。なぜなら、おとなではなく「子」なるものが複数人いると、どうしても「子どもたち」と表現したくなりますが、そもそも「子ども」という表現は複数の「子」を指しているのではないかと思うからです。そのため、「子どもたち」と言うと、「子たちたち」と言っているような気がしてならないのです。もちろん「子どもたち」という表現は、様々なところで用いられており、決して間違いではありませんが、個人的には最近は、あまり用いなくなりました。
 もともと「子」なるものが1人の場合には「子」と表現し、複数の場合には「子ども」と表現すると決まっていれば、こんな悩みは抱かずに済んだはずです。では、なぜ「子」なるものが1人でも「子ども」と言うのでしょうか。こんなことを考えていたら、野本三吉さんがとてもわかりやすく説明されていました。野本さんの本(野本三吉(加藤彰彦)『子どもとつくる地域づくり―暮らしの中の子ども学―』学苑社、2014年)から引用します。

 「子ども」とは、本来、1人ではないのです。それならば「子」でよいのだし、「子ども」として存在するかぎり、それは必ず複数ですし、単数ではなく、複数で存在することが、「子ども」の真の姿でもあるのです。
 
 子どもとは、もともと1人ではなく、複数で存在するものであるというのが野本さんのお考えです。子どもは、子どもであるという限りにおいて、他の子どもとのつながりの中にある存在だということです。だから、仮に、自分は一人ぼっちだと思っている子どもがいるとすれば、それは、つながっていない姿ではなく、つながりが見えなくなっている、つながりを感受できなくなっている姿なのだと思います。
 だから、オンブズパーソンの役割とは、つながっていない子どもを誰かにつなげることだけではなく、つながりが見えなくなっている子どもに、つながりが見えるようにお手伝いすることなのかもしれないと思っています。野本さんは先の本の中でさらに次のように述べておられます。

 しかも、その「子」1人ひとりは、多様であり異なった性格や気質や行動様式をもっていればいるほどいいのです。そうであれば、そこに存在する「子ども(集団)」は、実に生き生きした生命力をもちえるのです。

 「子ども(集団)」が生き生きするためには、みんな同じでない方がいい! オンブズパーソンが、つながりが見えるようにお手伝いするということは、1人ぼっちだと思っている子どもの周りの人たちが、このような「子ども(集団)」のちからに気づいてくれるようにすることであるとも思っています。

                     (オンブズパーソン 井上 寿美/いのうえ ひさみ)
 


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