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「言葉あつめ人」からのメッセージ(村上相談員)〔平成26年10月号〕

更新日 平成26年10月24日ID番号 K17769印刷

「言葉あつめ人」からのメッセージ

村上相談員の似顔絵
  村上 裕子相談員

 私は言葉あつめが大好きだ。本や詩集から、誰かの言葉や、誰かとの会話から、はたまた映画や音楽の歌詞から、その時々に出会ってピピっと感じた言葉を励みに、慰めにしながら生きてきた気がする。今回は、その言葉のいくつかを、ここで思い出してみたい。
 私が思春期の頃に好きだった言葉は「カーペ・ディエム(いまを生きろ)」。これは、『いまを生きる』という映画の中で使われていたラテン語の言葉。イギリスの厳しい全寮制の学校で息を詰まらせている生徒と、風変わりな英語教師の出会いと、それからの話。十代のおとなしくナイーブだった私が、鮮烈な印象を受けた映画と言葉だった。
 高校の頃、神戸に住む私にとって、大変な出来事が起こった。阪神淡路大震災である。幸いなことに、家は一部損壊ですんだ。ピアノは動くし、冷蔵庫や食器棚、本棚、タンスは倒れて中身が飛び出し、砕け散ったりと、めちゃくちゃではあったけれど、家族も、そして後に分かったことだが、友達や知り合いも無事だった。
 余震に怯える日々に疲れ果て、またガス・水の供給がストップした生活から逃れるため、三日目の朝、父の田舎に家族で避難することが決まった。車一台で、父・母・母方祖母・妹と私で、片道三時間の道を走った。最小限の荷造りをして、いつ戻れるか分からないまま家を出る時、「あたり前」と思っていた生活が、一瞬にして壊れ去り、「あたり前」とは何なのか、文明とは何なのかと強く思った。都会に住む私たちは、ガスや水、そして食料の供給が止まると、無力な存在だった。あの時は、「もっと真面目に勉強しておけばよかった」「教科書を持って行きたい」なんて真剣に思ったものだ。喉元過ぎればになってしまったが。
 その頃好きだった言葉(というか花なのだが)は、「日々草」。これは私の勝手なイメージだったのだけれど、小さな花を懸命に、日々咲かせる花と思い、日々を大切に生きたいとの思いから、好きだった。
 そして、高校を卒業して次のステージに向かう頃に、本の中で出会い好きになった言葉が、「心のおもくままに行くがいい」というものだった。それから、銀色夏生さんの詩「君はおりこう みんな知らないけど」というもの。こんな詩だ。

   君はおりこう
   みんな知らないけど
   君はおりこう
   みんな知らないだけ
   君はおりこう
   僕も知らないけど

 高校を卒業して今に至るまで、色んな人や色んなことに出会い、そして色んな挫折を味わい、立ち止まり、方向転換したり、戻ったり、悲喜こもごもありながら過ごす中で好きだった言葉たちは…

  ・"There's no easy way out (楽な道なんてない)."
  ・"Go for your dreams (夢に向かって進め)."
  ・"To fly, we must have resistance (飛ぶためには、抵抗がなくてはならない)."
  ・"Not everything that is faced can be changed, but nothing can be changed until it is faced (直面したこと全てに変化が起こるわけではないけれど、直面しない限り、何ごとも変化しない)."
  ・"Time you enjoy wasting was not wasted (無駄に過ごすのを楽しんだ時間は、無駄な時間ではなかった)."

等々。なかなか青臭くて、ナイーブな響きばかりだけれど...。
 若者時代を卒業しかけ(?)の今の私、そして、子どもオンブズの相談員である私自身に言い聞かせ、時には鼓舞する言葉が二つ。「覚悟をする」というものと、「私が何か出来るわけではない」というもの。
 「覚悟をする」は、時に自信のなさや傷つきを怖れて、何かしら理由をつけて、腰を引いてしまいそうな時に、自分の今の手持ちの力で、きちんと相手やその状況に向き合おうというもの。覚悟をすると、案外しっかり向き合える。
 「私が何か出来るわけではない」は、ともすると相手を慮り、相手のために何かしようと先走ってしまいそうな時に言い聞かせる言葉。それは結局、相手が主体的に問題解決する力を奪うことになってしまう。子どもオンブズとは、「人生をこじらせた」誰かが、必要な際にそばにいて、その人の問題解決の過程に参加させてもらうこと。誰かが言っていたことだけれど、言わば、ケガをした人が、また自分で歩くようになるまでのお手伝いをする「松葉杖」のようなものなのかもしれない。
 何はともあれ、私のナイーブで青臭い日々の思い出が、誰かの、何かの、出会いとなれば、幸いです。
 言葉あつめが好きな私から、少年少女、そして若者時代を生きるあなたに送る言葉。
 「まずは、ちょっと "いいな"とか"おもろいな"と思うところから始めてみたら、繋がっていく道もあるよ。はたまた、違うと思ったら、立ち止まって方向転換ややり直しをしたらいいよ。いつでも、それは出来るから」。そして、「どんな道を進むとしても(時には道を変えたり、戻ったりすることもあるかもやけれど)、あなたがそこで、"まんざらでもない"と感じ、根を張り、人生を育んでいくことを、信じているよ」。                                                                 

                           (相談員 村上 裕子・むーやん)
 


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