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施政方針

平成22年度施政方針

平成22年2月23日、第1回市議会定例会(第1日)に市長が説明した施政方針を全文掲載します。

一期目の市政を振り返って

「光陰如箭 日月如梭」 (こういんやのごとし にちげつひのごとし)

市長就任から三年有余の年月が流れ、一期目、締めくくりの年を迎えました。思い起こせば、市政を託された最初の施政方針で、私は、「たゆまぬ変革 あくなき挑戦」を胸に、「みんなでつくろう ときめく川西の未来」をまちづくりの基本理念として、「川西改革プラン2006」で市民の皆さんにお約束した諸事業を着実に計画化し、果敢に実行することを表明いたしました。また、市役所が文字通り「市民の役に立つ所」となるよう、四つの柱からなる市役所改革に挑戦することを明らかにいたしました。この間、初心の貫徹を常に念頭に置き、目標の達成に向けて、ひたすら走り続けてまいりました。

その結果、新たな施策や事業の実施はもとより、第4次総合計画後期基本計画「笑顔・ときめき川西プラン」をはじめ、行財政改革推進計画や主要な部門別計画の策定など、本市の中・長期的なビジョンを樹立するとともに、市役所の構造改革も一定の成果を挙げることができました。

これもひとえに、市民や議員の皆さんの温かいご理解とご協力の賜であると深く感謝いたしております。改めて厚くお礼申しあげます。
一方で、就任後、予想を遙かに超えた社会経済情勢の変化の影響も受け、本市の行財政環境は、非常に厳しい状況下に置かれております。公約の最重要課題である財政再建につきましては、早期の収支均衡をめざし、引き続き、全身全霊で取り組む所存であります。

同時に、ふるさと川西の再生も、私が果たさなければならない大切な使命であります。社会が危機に陥るとき、人間は将来の夢や希望まで喪失し、何も手立てを講じなければ、負の連鎖に陥ることは必定であります。本市を取り巻く現下の諸状況も、決して安穏としたものではないということは十分承知いたしております。しかしながら、私は、このような時にこそ、ネガティブな議論に終始するのではなく、常にポジティブな思考を持ち、アクティブな行動を起こすことによって道を切り拓いていくことが必要であり、リーダーたるものの責任であると認識いたしております。

今後とも、このような気概を持って、市民の元気、そして川西の元気を力強く創出してまいりたいと決意を新たにいたしております。

国内外の情勢に対する所感

さて、昨年、米国では、建国二百有余年にして初の黒人大統領が誕生し、わが国においては、憲政史上、実質的には初となる、本格的な政権交代が行われました。また、冷戦崩壊から20年の時を経て、欧州連合(EU)は、大統領を選出するまでに政治統合を進めるとともに、世界の重要課題の議論の場も「G8」から「G20」に移行いたしました。正に、内外における政治主体の大転換であります。

視点を転じますと、リーマン・ショックの一気呵成の波及、新型インフルエンザの世界的大流行、あるいは、環境・食糧問題、テロ対策など、国際的課題に対して、世界が協調した対応を行うことが不可避であるという現実を、私たちは目の当たりにいたしました。

昨年の世相を表わす漢字には「新」が選ばれましたが、私は、こうした世界の大きな政治変動とグローバル化の潮流の中で、新たな地平を希求する国民の気持ちを照射したものではないかと考えております。
折しも、司馬遼太郎氏の「坂の上の雲」がドラマ化され、話題を呼んでおります。封建の世界から目覚めたばかりの日本の若者が、欧米的近代国家という一筋の雲をめざして、夢と希望を持って坂を駆け上った一途さに対する憧憬と、坂を上りきった後の新たな展望への期待が、国民的関心を集めている背景にあるのではないでしょうか。

現状を見れば、わが国においては、バブル経済の崩壊から約20年が経過し、少子・高齢化の進展と人口減少、さらには、デフレギャップという構造的な問題を抱えており、景気回復や雇用の確保、医療・介護など、多くの分野にわたって国民の不安感が高まっております。また、国際的協調がこれまでにも増して求められている状況であります。
こうした中で、喫緊の課題は、国際社会におけるわが国の立ち位置を明確に示した上で、自国の平和と繁栄、安全・安心社会を構築するための中・長期的な国家戦略を描くことであり、国政に課された大きな責任であると考えております。

自治体を預る立場といたしましても、時流を的確に見極めながら、市民の質の高い暮らしに向けた、確かな道筋を指し示す必要があると強く認識いたしております。

まちづくりに対する基本的な考え方

それでは、今後のまちづくりを進めていく上での基本的な考え方について、所信を述べさせていただきます。

20世紀の急激な工業化、都市化、そしてこれらによりもたらされた社会的分業化は、地域と関わりを持たない住民を生み出すとともに、社会的連帯の拠り所を喪失させ、かつて地域が有していた住民の互恵性や信頼性を基調とした人と人とのつながりや絆、いわゆる社会関係資本の著しい減退化をもたらしました。本市におきましても、自治会活動を支える皆さんの懸命な努力にもかかわらず、加入率は減少傾向にあり、大きな課題となっております。

私は、川西に生まれ、川西の自然に親しみ、その恵みと実りに感謝しながら生きてまいりました。現在のように、決してものの豊かな生活ではありませんでしたが、そこには連帯や思いやり、良き伝統や文化が厳然と存在しており、共同体の中で生かされているという確かな実感がございました。

そもそも、まちは市民の共有空間であり、共通の財産であります。また、多様な思いを持つ多数の人々が生活を営む場でもあります。

こうしたまちの秩序を維持するためには、市民の自発性に支えられる柔らかなルールや仕組みから、公権力により担保された強固なものまで、状況に応じて様々な制度が必要とされますが、その実効性を高めるためには、制度を支える市民相互の信頼関係の形成、すなわち、失われつつある社会関係資本を、今一度再構築することが不可欠であると考えております。

また、住みよいまちは、決して自然に与えられるものではなく、人間によって創られるものであり、しかも、他の誰でもない、市民自らの営みによって達成されるべき目標であります。住み良さや快適さなど、「都市のつくり」の良さは、そこに暮らす市民のまちづくりの努力の結果に他ならないのであります。

このような、市民やコミュニティ、自治会やNPO、企業や大学、行政など多様な主体のパートナーシップによる、言わば「協治」の実現こそが、これからのまちづくりに求められる姿勢であり、都市政策の要諦であると認識いたしております。

従来「官」が作り上げてきた単一の公に対して、福祉や環境、まちづくりなど、特定の問題に関心を持ち、目的を共有する市民が、自発的に活動を行って紡ぎ出す公は、その思いの数だけ存在いたします。いくつもの公を創り出す活動は、人・モノ・情報のネットワークの輪を広げ、そのことが、ひいてはまちの活力を高めることにつながってまいります。どのようなものが社会的に解決すべき公の問題なのか、誰がどのように担うのかについては、地域の事情によって異なるでしょう。しかしながら、確かに申せることは、こうした市民の活動が活発であればあるほど、住みやすく、また個性豊かなまちであり、今、生活している人が住み続けたいと思い、子どもたちにも誇りうるようなまちを、さらには、新たに人々を惹きつけ、住んでみたいと思うまちを創造していくことにつながるということであります。

「どうしたの?その一言がうれしいな」

「青少年ふれあいデー」の取り組みの一環として行った、川柳コンクールに寄せられた作品で、詠み人は市内の小学校6年生であります。子どもたちが犠牲になる、凶悪・卑劣な犯罪が頻発し、地域における善意の声かけさえままならない現状の中で、おとなからの何気ない一言が、作者の心に響き、みんなから愛され、大切にされているという実感を抱いたのでありましょう。今、求められるのは、高邁な理念や冗長な言葉ではなく、極めて身近なところから具体的な行動を起こすことであり、そのことが、おとなから子どもへ、さらには子どもから次の世代へと、地域の連帯を継承する大きな力になるということを、改めてこの作品から確信することができました。

今後とも、「川西ならではの公の形」を市民の皆さんとともに創造し、「元気でうるおいのある オンリーワンのまちづくり」の実現に向け、全力を尽くしてまいります。

市役所改革について

以上申し述べましたまちづくりを推進するためには、これまで進めてまいりました市役所改革の歩を緩めることなく、さらに加速させることが必要であります。

経営という観点に照らせば、「官」であれ「民」であれ、同様の理念と行動原理が求められる。私の一貫した考え方であります。経営とは、ありたい理想を描き、その実現に向かって現在の問題を克服していくプロセスであり、道そのものを創造していくプロセスが経営の本質であります。そこに「官」も「民」も違いはないと考えております。

民間企業は全て競争をいたしております。競争に負ければ市場から淘汰されるという厳しい現実を前提として、業種や規模の大小を問わず、必死にイノベーションに勤しんでおります。経済学者のシュンペーターの言葉を借りれば、競争がなければイノベーションは起こらず、イノベーションが起こらなければ、技術の進化や社会の発展もありません。とりわけ、多様かつ高度なサービスを求める消費者は、企業に対して柔軟性や順応性、あるいは、高品質の製品やサービスを求め、かつ、情報社会や知識社会の進展は、消費者を情報の受け手から送り手へと変化させ、企業に対する評価情報は、瞬時に消費者間で共有化されるという状況にあります。企業にとっては、非常に厳しい経営環境の中にあると言えるでしょう。

行政組織も同様に、このような社会に存在しているという事実を真正面から受け止め、常に自らの使命を厳しく問い正さなければなりません。また、多様な主体による協治の実現に向け、適切なコーディネイトを行うなど、積極的な役割を果たすことも必要であります。今後とも、変化の激しい、また、変化そのものが常態化する社会の中で、私は、あらゆる変化を脅威ととらえるのではなく、機会ととらえて、積極的に革新を生み出す組織、変化をリードできる組織へと川西市役所を変革してまいりたいと考えております。

新年度の行財政運営にあたって

新年度の予算編成にあたり、事務事業の見直しはもとより、人件費の抑制や財源の確保など、当初定めた行財政改革推進計画をさらに強化した取り組みを進め、財政収支の均衡に向けて、現段階における最善の努力を尽くしたところであります。

しかしながら、前年度当初予算と比較して、約10億円の市税減収が見込まれる中で、臨時財政対策債の措置等によってこれをカバーしたものの、結果として、基金からなお8億8千万円を繰り入れての編成となりました。

今後の景気動向や国等の政策如何によっては、依然先行きが不透明であり、決して楽観視できない状況であることから、引き続き、行財政改革を強力に展開し、財政規律の確保に向け、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
こうした誠に厳しい環境下にあっても、後期基本計画に掲げる諸施策については、優先順位を付けつつ、着実な達成をめざすことが、私に与えられた責任であります。

このような基本認識の下、新年度の予算編成におきましては、特に、後期基本計画の重点施策に位置づけた、次の3点に力点を置いて配分を行いました。

その一は、「次代を担う子どもたちが健やかに育つ環境づくり」であります。

中国の古典「管子」に次の一節があります。
「一年の計は穀を樹うるに如くは莫し
十年の計は木を樹うるに如くは莫し
終身の計は人を樹うるに如くは莫し」

一年の計画を立てるなら、その年に収穫できる穀物を、十年の計画を立てるなら木を植えるのがよい。生涯の計画を立てるならば、人材を育成することが必要であるという意であります。

教育は、正しく、人格の完成と平和で民主的な国家及び社会の形成者を育成するという目的を有しており、決してゆるがせにすることができない営みであります。

しかしながら、わが国の社会においては、「いのち」を余りにも軽んずる事件や、いじめ・虐待など「徳」を大きく逸脱する言動が日常化するなど、非常に憂慮すべき事態に陥っております。その背景には様々な要因があり、しかも重層化していると認識いたしておりますが、個人の美徳や公徳を尊ぶ日本人らしさの喪失が、人格の形成に大きく影響を及ぼしていることは事実であり、改めて、教育の意義と重要性を問い直す必要があるのではないかと考えております。

このような社会の歪みは、その重大さ故に、社会構成の基本単位である家族・家庭はもとより、地域社会、学校が一体となって是正すべき事柄であり、行政としても積極的な対応を図らなければなりません。同時に、変化の激しい時代を生き抜く知力や体力をバランス良く育み、一人ひとりが志を持ち、それぞれの可能性を開花させていく創造的な取り組みを進めることもまた必要であります。

川西の子どもたちの、逞しく健やかな成長を支援するため、新年度におきましては、全国学力・学習状況調査が抽出方式に変更となりますが、学力と生活状況、さらにその両者の相関を継続的に把握・検証し、改善を図る必要があることから、すべての小・中学校において本市独自の調査を行い、学校・家庭・地域における学びの協働を推進してまいります。また、小学校の米飯給食の実施回数を拡大し、栄養のバランスに配慮しつつ、教育現場における食育を実践してまいります。さらに、乳幼児等医療扶助事業について、助成の対象範囲を拡大し、子育てしやすい環境整備を図ってまいりますとともに、新たに設置される民間保育所2園に対する支援を行い、待機児童の解消に向けた取り組みを進めてまいります。

その二は、「市民の笑顔と元気がみなぎるまちづくり」であります。

「東京への一極集中を排除し、国土の均衡ある発展を図るとともに、国民が等しくゆとりと豊かさを実感できる社会を実現していくために、地方公共団体の果たすべき役割に国民の強い期待が寄せられており、地方分権の一層の推進を望む声は大きな流れとなっている。このような国民の期待に応え、21世紀にふさわしい地方自治を確立することが現下の急務である」。

平成5年、今日の地方分権推進の嚆矢となった衆参両院の国会決議の要旨であります。21世紀の国づくりを、中央集権から地方分権へと大きく舵を切った転換点と言えましょう。

爾来、様々な法制度の改正等を経て、未だ十分とは言えないものの、国から地方への、いわゆる政府間の分権化は着実に進んでおり、新政権においても、さらなる推進が図られることを期待するところであります。

しかしながら、真に求められるのは、千七百余り存在する市町村において、各自治体の個性と特色を発揮しながら、それぞれにおける自治をしっかりと確立することであり、私が、川西らしさやオンリーワンに拘る所以でもあります。

繰り返し申しあげておりますように、川西には、優れた人材や歴史、文化、自然などまちづくりの源泉となる資源が豊富にあります。大切なことは、これらを有効に活用し、川西のさらなる発展にいかにつなげていくかということであります。もはや、規模を競う時代ではなく、知恵を競う時代であり、地域の個性を活かしたまちづくり活動が、自治体の盛衰を決すると申しても過言ではないと考えております。

新年度におきましては、本市はもとより、全国川西サミットや姉妹都市など、本市とゆかりのある自治体の特産品等の販売を通じて、起業家の育成を目的とする団体の取り組みに対し、支援を行ってまいります。また、中・北部ゾーンにおける新たな観光ルートを開発し、地元商業者の皆さんとも連携を図りながら、地域の活性化を図ってまいります。

さらに、関係団体や企業、大学と連携して、本市の農産物等を活用した特産品を開発し、新たな地域ブランドの創出を図るとともに、川西の元気いっぱいキャラクターきんたくんを活用し、川西を全国へアピールする様々な取り組みを進めてまいります。

その三は、「市民とともに築く未来に向けたまちづくり」であります。

「北京の蝶」という理論があります。

「北京で一匹の蝶が羽ばたく。それを見ていた別の蝶がきれいだと感じ自分も羽ばたく。さらに別の蝶も反応して羽ばたき、この動きが連鎖反応的に拡大し、瞬く間に遠く離れたニューヨークの蝶の羽ばたきにまで結びつく」というものであります。

「きれい」と感ずるのが気づきであります。気づきは共感に、共感は共鳴につながり、自らも羽ばたく。この羽ばたきが行動であります。最初はわずかな動きでも、それが気づき、共感、共鳴につながり、連鎖行動として大きく拡大するという比喩でございますが、私は、行政組織の経営あるいはまちづくりにも同様の原理が求められるのではないかと考えております。

すなわち、組織力・地域力を高めるためには、まずは、誰かが行動を起こすことが必要であり、そのことが、周りの人々に気づきを促し、さらに周囲の人々を巻き込んで、最終的には、大きなうねりにつながるという姿であります。

さらに必要なことは、組織や地域の構成員の間で、ビジョンや目的、あるいは責任を共有し、チームワークを良好に保つことであります。いかに個々に優れた能力を持つ選手を集めても、団結がなければ強いチームにはなりません。反対に、卓越した選手が存在しなくとも、チームワークの良さがあれば、大きな成果につなげることも可能であります。

私は、このような基本に立って、引き続き市役所改革を進めるとともに、市民の皆さんと知恵を出し合い、汗をかき合って、チーム川西の輝かしい未来を築き上げてまいりたいと考えております。

新年度におきましては、協働のまちづくりの基本的な理念を定めた(仮称)市民参加条例の制定を目ざすとともに、初めての試みとして、「公開事業レビュー」を実施し、事務事業等のあり方等について、市民の客観的な視点から、オープンな議論を深めてまいります。また、平成25年度からの次期総合計画策定に向けて市民意識調査を実施し、本市の現状と課題を把握する中で、将来のまちづくりの方向性等について検討を進めてまいります。

健康福祉

 「健康」につきましては、がんの早期発見と健康意識の普及・啓発を図るため、引き続き、特定年齢に達した女性に、子宮頸がん及び乳がん検診の無料クーポン券等を配布するなど、検診受診率の向上に努めてまいります。

また、障がい者の保健の向上と福祉の増進を図るため、障がい者施策全般に係る国・県の動向も見極めながら、中度の障がいを持つ低所得者の医療費のうち、入院費用について助成を行ってまいります。

さらに、新型インフルエンザ対策として、休日の内科診療を行う応急診療所に、タミフルをはじめとする薬品や検査キット等を配備してまいります。

市立川西病院につきましては、「事業経営改革プラン」を着実に推進するため、引き続き、医師の確保に努めるとともに、新たに院長直轄組織を設置してまいります。

「地域福祉」につきましては、多様化する福祉ニーズに対応する人材育成を図るため、国の重点分野雇用創造事業を活用して、失業者が働きながら介護の資格を取れる事業の実施を、民間の介護施設等に委託してまいります。

「高齢者支援」につきましては、地域における介護施設等の整備を促進するため、小規模多機能型居宅介護施設2カ所及びグループホーム1カ所に対し補助を行ってまいります。

また、消防法の改正により、スプリンクラー設置が義務づけされた一定規模のグループホーム2カ所に対し補助を行ってまいります。

「障がい者支援」につきましては、障害者自立支援法に代わる総合的な制度が新たに創設されるまでの間、低所得の障がい者が利用する補装具や障害福祉サービスにかかる負担を無料化いたします。

また、作業所などの障がい者福祉施設の活動の活性化を図り、通所者の就労、創作活動への意欲向上や社会参加を促進するため、市役所庁舎内において障がい者福祉施設が行うクッキーやアクセサリーなど、自主生産品の販売を支援してまいります。

「子育て支援」につきましては、国が創設する制度に基づき、世帯の所得に関わらず、中学校修了までの児童に対し、子ども手当を支給するとともに、ひとり親家庭の生活の安定と自立を支援するため、児童扶養手当の支給対象を父子家庭まで拡大してまいります。

また、妊婦が安心して出産ができるよう、引き続き、妊婦健康診査への助成を行うなど、妊婦の健康管理の充実や経済的負担の軽減を図ってまいります。

さらに、地域における子育て支援の充実を図るため、拠点となる川西南・川西中央・多田各保育所に地域子育て支援保育士を配置し、子育て交流の場の提供や子育てに関する相談、情報提供などを行ってまいります。

放課後における児童の健全育成を図るため、留守家庭児童育成クラブのうち、北陵小学校内に設置しているクラブ室を増築するとともに、大規模クラブの分割化に伴い、施設及び運営体制の充実を図ってまいります。

「安心こども基金」における「地域子育て創生事業」を活用し、社会福祉協議会におけるボランティアバンク整備補助、保育所整備予定地に隣接する公園へ遊具の増設、新型インフルエンザの予防対策等として保育所や公立幼稚園等へ空気清浄機の配備、緊急情報などを公立保育所等の保護者に迅速に連絡するシステムの整備などを行ってまいります。

「低所得者福祉」につきましては、生活保護の適正実施と自立支援を図るため、就労指導員を増員するとともに、母子世帯への加算を継続してまいります。

教育文化

「学校教育」につきましては、平成23年度から小学校に外国語活動が本格的に導入されるに先立ち、本市独自の取り組みとして進めてきた小学校5・6年生を対象とする英語の授業において、ネイティブ講師の活用を増やすなど、授業内容の充実を図ってまいります。

また、昨年に幼児教育問題審議会から出された答申に基づき、南部地域における公立幼稚園の再編整備や3歳児保育の実施など、公立幼稚園の活性化に向けた検討を進め、地域特性に応じた幼児教育環境の充実を図ってまいります。

児童・生徒の安全につきましては、学校や家庭、地域、行政の連携のもとで、「こどもをまもる110番のおうち」や学校安全協力員を引き続き充実してまいります。
また、緑台小学校の耐震補強工事や中学校の耐震補強設計を進めるなど、安全・安心な学校環境の整備に努めてまいります。

「青少年」につきましては、昨年より始めました「青少年ふれあいデー」をより一層活発なものにするため、地域における啓発活動を積極的に支援し、家族の絆や地域とのつながりを深めてまいります。

また、順次、整備を進めてきた放課後子ども教室を、新たに3小学校区に設置し、全小学校区において、子どもたちが地域社会の中で、心豊かで健やかに育まれる環境づくりに努めてまいります。

「生涯学習・文化」につきましては、中央公民館及び文化会館のアスベスト除去工事を引き続き実施するとともに、川西南・多田・清和台・東谷の各公民館において一部のトイレを洋式化し、安全性と利便性を向上してまいります。

また、中央図書館において、視覚障がいや読字障がいなどを持つ方々が読書に親しめる環境を整備するなど、国民読書年にあたり、あらゆる人々の読書をより一層支援してまいります。

さらに、北陵地区の中学校建設予定地を暫定的にグラウンドとして使用するための整備を引き続き進め、地域コミュニティにおけるスポーツ活動等の場として有効活用を図ってまいります。

環境共生

「環境保全」につきましては、安全かつ快適な環境を保全するため、川西能勢口駅周辺の防止モデル区域において、路上喫煙やポイ捨て防止の啓発活動を、引き続き実施してまいります。

また、市が率先して環境負荷の低減に取り組むため、一事業者かつ一消費者としての立場から策定している環境率先行動計画を改定いたします。

さらに、公共下水道整備について、新田や東多田等の地域において雨水管きょを整備し、降雨時の浸水被害の軽減を図るとともに、赤松や石道等の地域において汚水整備を進め、生活環境の改善を図ってまいります。

「省資源・リサイクル」につきましては、環境にやさしいまちづくりの推進を図るため、昨年の国崎クリーンセンターの本格稼動に合わせて変更したごみの新分別区分について、広報誌や出前講座等で効果的に啓発を行い、市民への定着を図ってまいります。

また、市民から、「ごみ減量チャレンジ・モニター」を引き続き募り、ごみ減量への活動を推進してまいります。

「公園・みどり」につきましては、子どもたちをはじめ、誰もが安全で安心して利用できるよう、老朽化により遊具を撤去した公園に新たな遊具を設置するとともに、地域の実情等に応じて、公園の施設改良や遊具の修繕を進めてまいります。

さらに、市花りんどうを身近なものにするため、引き続き、りんどうの育成や自生地の保存に努めてまいります。

「上水道」につきましては、地震等の災害に備え、伸縮可とう管の設置工事を実施するとともに、危機管理の強化として、大阪府池田市と相互連絡管布設工事等を進め、安全で安心な水道水の安定供給を図ってまいります。

快適安全

「都市計画」につきましては、人口の減少や高齢化、自動車交通量などの動向を踏まえた計画的なまちづくりを進めるため、引き続き、都市計画道路網の見直しを行ってまいります。

また、地域における住民主体のまちづくり活動に対して、アドバイザーやコンサルタントの派遣、活動助成などの支援を継続してまいります。

「市街地整備」につきましては、中央北地区において、まちの活性化を図るための都市基盤整備や民間活力による大規模な土地利用の転換を進めるため、土地区画整理事業の実施に向けた都市計画の変更や事業認可手続き、火打前処理場用地等にかかる有効利用の検討や皮革汚水管路を含めた土壌汚染調査を行ってまいります。さらに、権利者の合意形成を促進するため、「川西市中央北地区まちづくり協議会」への支援を行うなど、事業の着実な推進へ向けた取り組みを行ってまいります。

また、市営住宅使用料の収納率の向上を図るため、過年度の滞納分について弁護士法人等へ徴収を委託するなど、徴収体制を強化してまいります。

南部の空港周辺地域につきましては、移転補償跡地の有効活用を図るため、その一部を道路敷地として確保するとともに、良好な市街地の環境整備に向け、引き続き、関係者等との合意形成に努めてまいります。

「交通体系」につきましては、鉄道事業者が行う鼓滝駅及び多田駅のバリアフリー整備を支援するため、国や県と協調して、補助を行うとともに、鼓滝駅前の歩道改良もあわせて行ってまいります。

放置自転車等の対策につきましては、川西能勢口駅周辺における歩道への駐輪施設の整備を促進するとともに、老朽化した平野駐輪場の代替施設として、平野バスターミナル近接地への移設を進めてまいります。

また、降雨時の雨水を速やかに排除するため、鼓が滝3丁目及び東畦野山手地内などの市道に側溝を整備するとともに、鼓が滝及び東多田地内の市道49号、南花屋敷地内の市道769号、東多田地内の市道259号、新田地内の市道269号の改良等を行い、安全で円滑な交通を確保してまいります。

新名神高速道路の整備につきましては、県道川西インター線の整備に合わせ、これに接続する都市計画道路矢問畦野線整備のための測量を行ってまいります。

 「消防・防災」につきましては、各種災害への迅速かつ円滑な対応を図るため、圧縮空気泡消火装置などの最新鋭機能を有する災害対応特殊水槽付消防ポンプ車を導入してまいります。

また、宝塚市・猪名川町との消防通信指令業務の共同運用につきましては、平成23年4月の運用開始をめざし、2市1町で協議、調整を行いながら、宝塚市消防本部内への消防指令センター整備に向けた取り組みを進めてまいります。

出在家町地内で国が整備を進める河川防災ステーションに、水防活動の拠点となる(仮称)水防センターを建設し、防災体制の強化に努めてまいります。

急傾斜地対策につきましては、県と連携し、一庫及び東畦野山手地内の崩壊危険箇所の対策工事を行うなど、土砂災害の未然防止に努めてまいります。

「生活安全」につきましては、地域活動団体へのAED(自動体外式除細動器)の購入助成を継続してまいります。

また、消費者をめぐる多様で深刻な被害を、適切かつ迅速に救済するため、弁護士との連携による相談業務の強化を図ってまいります。さらに、消費者パワーアップセミナーや消費者検定を実施するなど、トラブルや被害の未然・拡大防止に向けた啓発に努めてまいります。

産業活力

「産業」につきましては、中心市街地の活性化を図るため、引き続き、(仮称)川西市中心市街地活性化基本計画の認定手続きを進めるとともに、関係団体等と連携しながら、まちの賑わい創出に向けた取り組みを進めてまいります。

また、有害鳥獣による農作物等の被害が深刻な状況にあるため、「川西市鳥獣被害防止計画」に基づき、防護柵の設置等を支援してまいります。

「労働」につきましては、昨今の経済不況に起因する就職難や雇用トラブル等に対応するため、キャリアカウンセリングや労働相談等を引き続き実施するとともに、国・県等関係機関と連携して、タイムリーな雇用関連情報の提供に努めてまいります。

「観光」につきましては、夏の夜空を彩る猪名川花火大会において、きんたくんをイメージする花火を新たに登場させるなど、内容の充実を図ってまいります。

また、千葉県旧・佐原市との姉妹都市提携が20周年を迎えることを契機として、現・香取市と改めて友好親善の提携を結ぶなど、より一層の交流促進を図ってまいります。

自治体経営

「共感と共生のまちづくり」につきましては、男女共同参画センター及び市民活動センターを指定管理者による管理に移行し、民間事業者のノウハウによる効率的な運営を図り、サービスのより一層の向上をめざしてまいります。

「効果的・効率的・総合的な行財政運営」につきましては、行政経営品質向上プログラムの本格的な運用を図り、組織の存在意義とあるべき姿を明確にしながら、その実現に邁進する市役所をめざしてまいります。

また、組織の効率的な運営を図り、サービスのより一層の向上をめざし、川西市社会福祉協議会と川西市社会福祉事業団、川西市体育・スポーツ振興事業団と川西市文化財団の組織統合に向け、それぞれの法人とともに検討を進めてまいります。

以上のような施策の基本方針に基づき、市民と協働して「ときめく川西の未来」を築くため、平成22年度当初予算案を、
一般会計 440億円
特別会計 290億3,568万9千円
企業会計 151億82万7千円
総額 881億3,651万6千円
で編成いたしました。

これをもちまして、平成22年度の市政運営の基本方針についての説明といたします。

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